「フィジカル10カ条」なるものを考えてみた 前編

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「フィジカル10カ条」なるものを考えてみた 前編

今後増えたり減ったりするかもしれないけど、とりあえず暫定版を

フィジカル10カ条

とりあえず、「フィジカル10カ条」の概要を見てみましょう。

 

★フィジカル10カ条★

1.フィジカルとは「野球選手の身体面に関するすべてのこと」である

2.人間の身体は、一瞬一瞬絶えず変化を繰り返している。二度と過去と同じではありえない

3.フィジカルは正しい方法で鍛えれば誰でも伸びるが、間違った方法を採用するとケガやパフォーマンスダウンにつながる

4.どれだけ質の良い情報をもとにフィジカル強化を行うかによって、フィジカル向上のスピードは変わる

5.フィジカル強化には「閾値を超えた適切な食事:的確なトレーニング:十分な休養」が重要

6.どんなにセンスのある選手であっても、「自分のフィジカルの限界以上のプレー」は絶対にできない

7.動作やマインドのレベルがまったく一緒なら、フィジカルで勝負が決まる

8.フィジカルが強いことは、それだけで武器になる

9.フィジカルは、カテゴリーが高くなるほど「速く、大きく、強く、巧く」という方向へと向かっていく

10.まずは「どうなりたいか」という選手像をはっきりと設定しないと、フィジカル強化はしようがない

それぞれについて、ごく簡単に解説を加えていきます。

 

1.フィジカルとは「野球選手の身体面に関するすべてのこと」である

当たり前ですが、野球は物理空間で行うものです。

物理空間で行う以上は、物理法則の縛りを受けます。

 

どれほどの天才プレーヤーであっても物理法則に逆らうことはできませんから、

肝心なのは

「物理法則のなかで、どれだけうまくやれるか?」

です。

 

私は「フィジカル」という言葉を

「野球選手の身体面に関するすべてのこと」

と定義して使っています。

 

しかし本当はその裏に

「物理法則は不変だが、身体は変えられる」

「ということは、野球選手の身体面(=フィジカル)を変えれば、物理法則は固定されているのだから、物理空間で表現されるプレーそのものも変わる」

という意味が隠れています。

 

ちょっと込み入った理屈になりますが、私はそう考えています。

 

物理法則は変えようがないんだから、地球に逆らわないこと。

地球に逆らうんじゃなくて、身体そのものを変えて、地球という環境にうまく適応してやること。

地球という環境の上で、野球という競技をできるだけ高いクオリティでこなせるように身体そのものを調整してやること。

 

それがフィジカル強化の第一義だと思います。

 

2.人間の身体は、一瞬一瞬絶えず変化を繰り返している。二度と過去と同じではありえない

「人間の身体は、一度壊れたら二度と元通りにはならない」

とよく言われます。

 

しかし、私はその表現では片手落ちだと考えています。

なぜなら、「ケガを克服して、むしろ以前よりもパフォーマンスが向上した」というプラス方向の例もあるからです。

 

そこまで考えに入れるのなら、マイナス方向だけでなくプラス方向までしっかりと範疇に入れてしまって、

「人間の身体は、一瞬一瞬絶えず変化を繰り返している。二度と過去と同じではありえない」

と考えるほうが応用が利きます。

 

これなら、「マイナス方向=ケガをしてダメになる」「プラス方向=ケガの功名」という両方の面をカバーできますね。

 

3.フィジカルは正しい方法で鍛えれば誰でも伸びるが、間違った方法を採用するとケガやパフォーマンスダウンにつながる

フィジカルの強さは、ある程度正しい方向性のトレーニングさえしていれば順調に伸びていきます。

最初はベンチプレスが40kgしか上がらなかった人でも、きちんとした手順を踏めば50kg、60kg…と扱える重量は確実に増えていきます。野球界にもウェイトトレーニングに「はまる」人が多いのですが、それは「トレーニングすれば、まず間違いなくやった分だけ結果が出る」のが当たり前だからです。身体は大きくなるし、見た目は変わります。

 

ただし、それはあくまでも「ある程度正しい方向性のトレーニングをしていること」が前提。

「変なフォーム」や「無理のあるトレーニング」や「方向性のおかしいトレーニング」をしてしまえば、結果が出るどころか逆効果になることがあります。ケガやパフォーマンスダウンにも直結します。

 

要するに、

・きちんとググる

・ググるだけでは不十分な場合も多いので、ある程度信頼できる正確な情報源を持っておく。専門書や専門誌など

・詳しい人に聞く

このくらいは最低限やりましょう。

間違った方法でフィジカルを強化しようとして損害を被るのは結局自分自身です。

 

4.どれだけ質の良い情報をもとにフィジカル強化を行うかによって、フィジカル向上のスピードは変わる

以外に無自覚なのが、

「どれだけ質の良い情報をもとにフィジカル強化を行うかによって、フィジカル向上のスピードは変わる」

という点です。

 

たとえば、昭和の野球教本に書いてあるような

・「野球の身体は走り込みで作る」

・「うさぎ跳びで足腰が強靭になる」

・「ウェイトトレーニングはしてはいけない」

・「練習中に水を飲んではいけない」

といった方針に忠実に従うと、ほぼ間違いなく身体を壊します。フィジカル強化どころかフィジカル破壊の道まっしぐらです。

 

「いや、昭和の野球選手は丈夫だったじゃないか」と言われそうですが、それは「走り込みやうさぎ跳びによって強くなった」のではなく、「もともと身体が丈夫な人だけが生き残って、丈夫じゃない人は壊れて消えていった」だけのことです。この誤った推論は生存バイアスとも呼ばれます。

 

そういう野球教本に従う場合とは逆に、質の良い情報を集めたり、腕のいいトレーナーに付いてもらったりして徹底的にトレーニングをしたらどうなるでしょうか。こちらの場合は、フィジカルは順調に伸びていくはずです。

 

フィジカルの伸び度合は「どういう方法を採るか」によっても大きく左右されます。このことを自覚しましょう。

 

5.フィジカル強化には「閾値を超えた適切な食事:的確なトレーニング:十分な休養」が重要

トレーニングの三要素としてよく

「食事・トレーニング・休養」

が挙げられますが、これも言葉の意味を明確にしておく必要があります。

私は

「閾値を超えた適切な食事:的確なトレーニング:十分な休養」

という表現が良いと思っています。

 

まず「閾値を超えた適切な食事」について。

 

「食べても太らない」という選手の大半は、

①言うほど食べてない

②微量栄養素などが不足している(必要量には大きな個人差有)

この2つのうちどちらかに当てはまっている…というのが経験上の実感です。

 

ハードゲイナー・イージーゲイナーという言葉があることからもわかるように、やはり個々人で体質というものがあります。増量したいのであれば、

「カロリーの量がここを超えたら体重が増え始めるライン」

「微量栄養素の量がここを超えたら身体が反応し始めるライン」

をきっちりと超える必要があります。この「ここを超えたら一気に反応が出るライン」のことを「閾値」と呼びます。

 

食べているのに体重が増えない、という選手は、だいたいこの「閾値」を超えていないのです。

「閾値を超える」には、まずは「自分がいかに食べていないか?」を知ることから始める必要があります。

 

ボディービルダーとして有名だった故・北村克己さんは、もともと55kgしかない細いタイプでしたが、「一日3食+大きな鍋いっぱいの雑炊+全卵20-30個、牛乳2-3リットル、サバ缶3缶、プロテイン200-300g」という食事をノルマにして一年で55kg→95kgという、凄まじいとしか言えないペースで増量したことが知られています(もちろん筋肉と一緒に脂肪も付いたそうですが…)。

野球選手でいえば、

たとえば現巨人の戸根投手は日本大学時代、「増量しよう」と決意したときから一日8食(確か一日8000kcal)を摂取し始めた、ウェイトトレーニングも失神してしまうくらいやった…ということをインタビューで答えていました。体重も73kg→93kgに。

 

ここまでやれとは言いませんが、参考までに。

「食べても太らない」という人は、そもそもの食事量・栄養素の充実度が、本人が思っているよりもはるかに乏しい場合が大半なのです。

 

 

「的確なトレーニング」は、言うまでもありませんね。

 

「十分な休養」なんですが、睡眠でいえば一日7-9時間は確保したいところ。

トレーニングの間隔も、オーバーワークにならないようにきっちりと休みをとる必要があります。

一週間や一か月くらいなら無理もきくかもしれませんが、長期にわたってトレーニングを「やりすぎる」と、ほぼ間違いなくオーバーワークに陥ります。

 

 

効率の良いフィジカル強化には、

「閾値を超えた適切な食事:的確なトレーニング:十分な休養」

この3つをとにかくきちんと揃えること。

 

閾値を超えて、刺激を与えて、回復の機会を与える。

それが大事です。

 

 

 

この記事の後半は明日書く予定です。

また明日、お目にかかりましょう。

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