「投手と野手の体型の違い」について

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目次

「投手と野手の体型の違い」について

シルエット・フィジカル強化の方向性は大分違っている

投手と野手の平均体格差について。投手のほうが身長も体重も高い傾向にある

MLB (2013頃のデータ)
投手 188.9cm 94.7kg
捕手 184.3cm 95.3kg
野手 184.8cm 91.2kg

・野手に比べて投手のほうが、身長が5cmほど高い

・捕手を除く野手に比べて、投手のほうが、体重が3-4kgほど重い

 

NPB (2013頃)
投手 180.4cm 81.3kg
捕手 179.1cm 83.0kg
野手 178.0cm 80.2kg

・野手よりも投手のほうが身長が高い

・体重は野手とほとんど変わらない。捕手より2kgほど軽い

 

・・・というわけで、基本的には野手よりも投手の方が

・身長は高い

・体重も重い傾向にある

と言えそうです。

 

参考にしたもの

NPBとMLBの平均身長調べた

プロ野球選手、チーム別平均身長とMLBメジャー平均身長

 

投手と野手の体型差について。MLBの一流選手を例に

さて、「野手よりも投手の方が、平均的な身長・体重はやや高い・重い傾向にある」と言えそうです…が、

「野手と投手は同じような体型をしている」

とは言えなさそうです。

 

というのも、基本的に

「野手は上半身が投手に比べてゴツく、投手は下半身が野手に比べて太い」

からです。

 

たとえば、以下の画像のような「上半身がめちゃくちゃごつい体型」の投手って、ほとんどいないですよね?

(https://www.youtube.com/watch?v=BnB4fC5Q_vkより)

(https://www.youtube.com/watch?v=Cvo_u_nOD6Uより)

(https://www.youtube.com/watch?v=x3wNEVKl_60より)

(https://www.youtube.com/watch?v=f8znCR2RXY8より)

 

投手の体型といえば、一般的にイメージされるのは

・腕や肩まわりにはあまり筋肉が付いていない

・その代わり、お尻を中心とした下半身や体幹・胸郭は分厚い&がっちりしている

というものでしょう。細身の投手であっても、お尻は大きいものです。

 

二刀流の大谷翔平選手は、どちらかといえば投手の体型ではあります。

そもそもの根本的なサイズ感が大きいというのももちろんありますが、

腕や肩まわりが野手のようにごついというわけではありません。

(https://www.youtube.com/watch?v=IFYyelriuAIより)

 

では、なぜこのような

「野手→上半身がごつい・下半身はそれに比べるとさほど太くない」

「投手→下半身と体幹が分厚い・上半身(特に腕と肩)は比較的ほっそりしている」

という違いが生じるのか?

 

簡単に説明します。

 

 

野手は「下半身はそこそこだが投手よりは細く、上半身がっちり、腕も太い」。→バットを持っている。そして、ボールの衝撃に打ち勝って、打球を遠くまで飛ばしたい。

野手は

・バットという重さ900gの棒を振る必要があるので、バットを簡単に扱えるだけの筋力が必要(上半身に比べてバットの質量が軽いほど簡単に扱える)

・ボールというかなり勢いのある物体を衝撃に負けず打ち返す必要がある

・投手ほどスローイングが重視されない

といった理由があり、特に上半身がゴツくなります。

 

基本的に、野手は上半身がゴツいほどバッティングでは有利です。

もちろん下半身が強い・太いに越したことはありませんが、特にバッティングの飛距離においては身体の質量がモノを言います。

何も考えずにひと冬で5-10kgほど増量しただけで打球が悠々オーバーフェンスするようになった…という例を知っている人も多いと思います。単純に太っている=身体の質量が大きい人の方が、ボールに対しての「当たりが強い」のです。

 

この傾向は、特に長距離打者になればなるほど顕著です。

 

あとはせいぜい「ポジション別の特性」くらいでしょうか。

野手・一塁手・左翼手・三塁手などは動きが比較的少ないのでゴツくても大丈夫。

中堅手や二塁手や遊撃手はSAQ能力や足の速さのウェイトが大きくなってきますので、

体重増加はそれらの能力に影響を及ぼさない程度に…ということになります。

 

…といっても、日本のアマチュア野手は基本的に「根本的な筋力不足・筋肉量不足」というレベルにあります。

より上のレベルに行きたいのであれば、最低でもBIG3=スクワット・ベンチプレス・デッドリフトの合計が500を超えるくらいまでは鍛えてください(成長期の選手は除く)。また、体重はどのポジションだろうが最低でも「身長マイナス体重<95」は欲しいところです。飛ばしたいのであれば<90、<85、<80くらいでも構いません。メジャーのパワータイプの選手なんかは180cm後半・110kgとかがゴロゴロしています。

体重がすべてというわけではありませんが、日本の場合は根本的に筋肉量不足・筋力不足の人が多いのです。

 

投手は「下半身は野手よりムチムチ、体幹と胸郭は分厚く、腕と肩は細め」。なぜ? → 指先を加速させたい。バットは持たないしボールは遠くまで飛ばさなくても良い

それに対して、投手はなぜ「下半身は野手よりムチムチ、体幹と胸郭は分厚く、腕と肩は細め」なのでしょうか?

 

・「投げる」という動作が命である。肩肘をケガした投手は戦力にならない

・指先を150km/h近くまで加速する必要がある → もともと肩肘のケガリスクがかなり大きい

・「投げる」という動作を繰り返す → 腕の質量が大きいと肩への負担がかなり大きくなる

・上半身の感覚が繊細である → 体重が増えると身体の感覚も変わってしまう

・一球を全力で投げるのに使うエネルギーが大きく、身体の負担も大きい。野手がスイングを1000回繰り返してもケガをすることは少ないが、投手が一日に1000球投げると簡単に壊れる

・バットは持っておらず、145gのボールだけを持っている → バットという「楽ができる道具」がなく、指先をマックスまで加速させる必要がある。また、扱う道具が軽いので腕の筋量などはさほど必要ない。また、たとえば腕の質量が500g増えると、肩(ローテ―タカフなど)への負担はかなり増える

・運動エネルギーは「質量×(速度の二乗)」という大きさをなるべく保つようにして伝達される。ということは、「質量が大きいところは速度が小さい」「質量が小さいところは速度が大きい」のである。運動連鎖はこの法則のもとで成り立つ。ピッチングでも下半身から指先にかけて運動連鎖が現れる。ということは、「スピードが大きいところ=腕=質量が小さいほうが都合がいい」のであり、高速で振られる腕そのものの質量は大きすぎないほうが速度を稼ぎやすい、ともいえる。だから、投手の腕が太すぎるのは不都合である

 

 

以上のような理由があります。また、下半身の質量が増えることにはこんな意味もあります。

・質量とは「動かしづらさの度合い」なのだから、言い換えると、「下半身の質量が大きい→投げる動作をする土台が動きづらい→土台が安定する」ことにもなる。上半身と下半身が綱引きしている様子を想像してもらえるとよい。下半身の質量が上半身の質量に比べて相対的に大きければ、それだけ上半身を高速で動かすことができるし、上半身が動くことによる土台のブレも少なくなる

・下半身が太い投手→「しっかりと固定された砲台」から弾を発射するのと同じ。初速も出るし着弾点も安定する

・下半身が細い投手→「固定がゆるい砲台」から弾を発射するのと同じ。初速も出ないし着弾点も安定しない

 

なお、誤解を招かないように言っておくと、投手でも上半身のトレーニングはやっていいのです。

ただし、以下のことを踏まえる必要があります。

 

1.上半身の筋力(たとえば肘関節伸展力・肩関節内旋力などは球速の大きさと直接の連関があるそう)が付くと比較的すぐに球速は上がるけれども、すぐに頭打ちになり、「これ以上鍛えても球速には反映されず、ケガのリスクが上がるだけ」という一線がやってくる

2.腕の質量が増加することによるローテーターカフへの負担増加(質量の高い物体を減速させるにはそれだけ力が要る

3.動作がおかしいのに筋力・筋量だけが増えると、特定の箇所を故障するリスクが跳ね上がる

4.感覚が変わることがあるので、感覚の変化に対応する必要がある

 

これらを踏まえたうえでトレーニングしていきましょう。

野手同様、たいていのアマチュア日本人投手は筋量・筋力不足です。

ベンチプレスはそこまで要らないとしても、スクワット・デッドリフトの合計が400は欲しいところです。そのあたりが最低ラインだと思っています。

 

今日の論文

「毎日10本論文を読む」ことにしました。再読もカウントします。

毎日10本読めば一年間で3000本以上読めます。

バイメカ系の大学院生にもなればもっともっと読むのでしょうが、とりあえず一年間はこのペースでいきます。

 

3000本読めば、わりと語れるのかなと思います。論文というものを読むことによって、バイメカ界隈独特の言葉遣いや言い回しが身に付くはずです。知識も増えると思います。先人の調査をさらいなおすというのは、すでにほかの人がやってくれていることをうまく活用することにもなります。

 

とりあえず、今日はこの10本を読みました。

けっこう雑に読んでいます。わからないところがあったらとりあえず頭の片隅に置いておきます。

 

では、また明日!

 

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