【後ろ足の力とは?編】バッティングの基本:スイングの時の身体の回転は、「2つの力のすれ違い」で起こされる

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【後ろ足の力とは?編】バッティングの基本:スイングの時の身体の回転は、「2つの力のすれ違い」で起こされる

後ろ足の使い方は2パターンある

前回までの復習と、今回の記事のあらすじ

前回までの復習と、今回の記事のあらすじを最初に載せておきます。

★前回までの復習★

・身体の回転が起きるのは、「竹とんぼの原理」である。互い違いにすれ違う2つの力によって、身体の回転が起きる。

・互い違いにすれ違う2つの力とは、「前足の力」と「後ろ足の力」である

・「前足の力」とは、「前足で地面を押したときに、地面から返ってくる力のこと」である

 

そして、今回の記事のあらすじを先に出しておきます。

★今回の記事のあらすじ★

・「後ろ足の力の出し方」には2つの方向性がある。仮に名付けるとしたら「イチロー型」と「メジャー型」である

イチロー型後ろ足を使って身体を運んでいくように助走を付け、「内転筋群の伸張反射」を活かして後ろ足を投手側に送り込みつつ、地面から離陸させるタイプ。後ろ足が地面に加える力は少ない。「助走を付けることによって、身体の回転をアシストする」という意味合いが大きい。

メジャー型「後ろ足で地面を押したときに地面から返ってくる力」を使って、身体を回転させる。後ろ足が地面に加える力は比較的大きい。「助走を少なくする分、後ろ足の出力を上げてカバーする」という意味合いが大きい。

 

「後ろ足の力の出し方」には2つの方向性がある。仮に名付けるとしたら「イチロー型」と「メジャー型」である

野球のバッティングを研究する人々の間で、長らく

「バッティングにおいて、後ろ足(軸足)をどのように使うか?」

というテーマは論争の的になってきました。

 

とりあえず、私が現時点で達した「後ろ足の使い方」についての結論を紹介します。

後ろ足の使い方は、2パターン考えられる

イチロー型後ろ足を使って身体を運んでいくように助走を付け、「内転筋群の伸張反射」を活かして後ろ足を投手側に送り込みつつ、地面から離陸させるタイプ。後ろ足が地面に加える力は少ない。「助走を付けることによって、身体の回転をアシストする」という意味合いが大きい。

メジャー型「後ろ足で地面を押したときに地面から返ってくる力」を使って、身体を回転させる。後ろ足が地面に加える力は比較的大きい。「助走を少なくする分、後ろ足の出力を上げてカバーする」という意味合いが大きい。

→以上の2パターンは、基本的には互いに「負の相関関係」にある。つまり、パターン1の要素が大きい打者はパターン2の要素が少なく、逆もまた然りである。もちろんハイブリッド型も存在する。

→個人的には「タイプ」というよりは「傾向」と呼びたい。なぜなら、完全に内転筋群の筋力だけで後ろ足を内旋させる打者もいなければ、内転筋群の力をまったく使わない打者もまたいないと考えられるからである。原理的には2つの方向性が考えられるというだけであって、すべての打者を綺麗に二分できるとは思わない。

 

では、それぞれに解説を加えていきます。

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イチロー型…後ろ足が「内転筋群の伸張反射」によって内旋する、という要素が大きい

イチロー型後ろ足を使って身体を運んでいくように助走を付け、「内転筋群の伸張反射」を活かして後ろ足を投手側に送り込みつつ、地面から離陸させるタイプ。後ろ足が地面に加える力は少ない。「助走を付けることによって、身体の回転をアシストする」という意味合いが大きい。

 

大事なのは「内転筋群の伸張反射を活かして後ろ足を投手側に送り込む」というところ。

 

内転筋群は、「膝を内側にひねる動きのときにメインで使われる筋肉」です。

内転筋群

(https://muscle-guide.info/adductors.html より引用)

「内転筋群の伸張反射」とは簡単に言うと、「内転筋群が、ギューッとバネのように引き伸ばされ、元に戻ろうとして勢いよくビヨヨ~ンと縮む現象のこと」と考えてもらえればわかりやすいと思います。この「内転筋群の伸張反射」が起きることによって、後ろ足が投手側に送り込まれるのです。

 

つまり、イチロー型の後ろ足の使い方は

「後ろ足で助走を付ける→後ろ足の内転筋群が引き伸ばされて伸張反射で縮む→後ろ足の膝が投手方向に送り込まれる」

です。この「助走によって得られるエネルギー」「後ろ足の膝が投手方向へと送り込まれることによって得られるエネルギー」が、身体の回転のために必要なエネルギーとして使われるわけです。2つのどちらも、よく考えてみれば「身体が回転する方向を向いている」んですよね。

 

ちなみに私の記憶では、確か、トレーナーとして有名な前田健さんがこの立場だったと思います。

また、門田博光さんや落合博満さんといった日本野球を代表する強打者も、「良い打者は内転筋が疲れるんだ」ということで、この使い方を推しています。

(2:05~フォーム)

 

参考までに、「イチロー型」と関連が深いと思われる要素を並べておきます。

イチロー型

ー助走大きい

ー内転筋群に疲れが来る

ー引き手主導の打ち方になりやすい

ーいわゆるリニアウェートシフト型に近い

ー助走が大きい=スイングのための準備時間が長い&投手側への目線のブレが大きいぶん、確実性や再現性は下がりやすいはず

ー日本の打者に多く、現在のメジャーリーガーには少ない

ーただしメジャーリーグでも昔はこれが主流だったと思われる

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メジャー型…「後ろ足で地面を押したときに地面から返ってくる力」をメインに使う

メジャー型「後ろ足で地面を押したときに地面から返ってくる力」を使って、身体を回転させる。後ろ足が地面に加える力は比較的大きい。「助走を少なくする分、後ろ足の出力を上げてカバーする」という意味合いが大きい。

大事なのは「後ろ足で地面を押したときに、地面から返ってくる力」を使うということ。

 

地面を押したら返ってくる力云々は前足の力の正体の説明でも出てきましたが、後ろ足でも地面は押せるんですよね。

つまり、メジャー型は「前足で地面を押す+後ろ足でも地面を押す」ことで、身体を回転させます。

 

参考までに、メジャー型と関連の深い要素を並べておきます。

メジャー型

ー助走小さい

ー押し手主導の打ち方になりやすい

ーいわゆるローテーショナル型に近い

ー助走が小さい=スイングのための準備時間は短い&投手方向への目線のブレは減るぶん、確実性や再現性は上がる

ー日本の打者には少なく、メジャーリーガーはこっちの要素が強い打ち方をしていることが多い

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まとめ

色々と議論にはなりますが、たぶん落としどころはここになると思うんですよね。

 

・どの打者であっても、「内転筋群の力」と「後ろ足で地面を押す力」の両方を使っている

・日本人打者は前者の比率が大きめで、メジャーリーガーは後者の比率が大きめ

 

というわけで、「どっちが正しい」というわけでもなく、「両方いけますね」が私の結論です。

 

ただし、今回の話はあくまでも「結果的にそうなっている」くらいの話で、

意識的に地面を押そうとか内転筋群を使おうと意識すれば解決…というわけでもありません。

 

あくまでも、その打者が一番感覚の良い&結果の出るところを探っていったら、最適な比率に落ち着くということです。

今回の記事を、打者の分析や自分の打ち方の分析に使ってみてください。

 

では、またこんど!

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