「軸足のつま先を内側に向けて打つ」意味

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「軸足のつま先を内側に向けて打つ」意味

軸足のつま先を内側に向けると何が起きるのか?

これは流行り?

ドジャースの主力打者である、ご存知ジャスティン・ターナー選手。

メジャーのトッププロペクトである、ブラディミール・ゲレーロJr選手。

さらに、野球の祖国であるアメリカの野球練習風景。

 

共通点は「軸足のつま先を内側に向ける」こと。

 

流行りなんでしょうか?

メジャーのスロー映像集を見ていても、「軸足のつま先を内側=ピッチャー側に向ける打者」はわりと見かけますが、

「軸足のつま先を外側=キャッチャー側に向ける打者」はあまり見かけないような気もします。

 

なぜでしょうか?

 

何となく、「軸足のつま先をキャッチャー側に向ける」と、そのぶんだけ腰を回す距離が長くなってしまいそうな気がします。

距離が長ければ、当然回す時間もそれだけ長くなります。

1/100秒すら惜しいバッティングという競技では、特に投手のボールが速いメジャーリーグでは、それは致命的なタイムロスになるのかもしれません。

それに、軸足のつま先をキャッチャー側に向けると、スイングの向きもダウンスイング気味に変わってしまいそうです。

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「軸足のつま先を内側に向ける」意味

今度は、「軸足のつま先を内側=ピッチャー側に向ける」積極的な意味を考えてみます。

まず、前述の通り、腰を回すのにかかる時間は短縮できそう。

そして、スイングの向きは上向きになりそうです。

 

もう一つあると思います。

 

「軸足のつま先を内側に向ける」と、

「軸足の股関節の伸展力を爆発的に使いやすい」のだと思います。

軸足の股関節の伸展力とは、いわゆる「ヒップエクスプロージョン」です。

お尻を爆発的に前方へと突き出す動き。筋トレでいえば、ヒップスラストです。

 

バッティングで軸足のつま先を内側に向けて、そのときの軸足の向きを観察してみましょう!

「陸上短距離のスタートのときの足の向きに近い形」になっているはずです。

軸足のつま先を内側に向けると、軸足は「スターティングブロックにセットしてスタートを待つ時」のような形になります。

陸上短距離走者は、「ドーン!」と、ものすごいスタートを切ります。

バッティングでも、このドーン!という爆発力が欲しいんです。

軸足股関節の伸展力=ヒップエクスプロージョンです。

イラストの真ん中を見てもらうとわかりますが、バッティングのとき、軸足の股関節の角度はこれくらい変わってるんです。

股関節が屈曲=曲がった状態から、股関節が伸展=伸びた状態へと一気に移行しています。

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日本人打者がメジャーリーガー並みに飛ばすには

この動きがうまく使えるのと使えないのとでは、飛距離に天と地ほどの差が出ます。

メジャーリーガーの打球はなぜ飛ぶのか、日本人打者はなぜそこまで飛ばないのか、という疑問の答えはここにあると考えています。

ほとんどの日本人打者は、まず軸足を内旋する動きが真っ先に出て、そこからようやく伸展(お尻を前方に突き出す)へと移行していきます。

それに対して多くのメジャーリーガ―は、伸展と内旋がほとんど同時に起こります。

バッティングのスロー映像をひたすら見続けていると、こういう違いがあることに気が付きます。

 

「日本的な打ち方」だと、股関節の伸展をスイングに活かせるのはインパクト前後、それもかなり投手寄りのポイントになります。

要するに、前で捌いて引っ張らないと飛ばしにくいんです。

 

どうせ伸展を使うなら、振り出しの時点ですぐに伸展の力を使いたいです。

そうすれば、身体の回転速度が上がりますし、トップハンド側の上半身でバットを押し出していけます。

そうすれば、ポイント近めでもポイント前でも飛距離を出せます。

軸足股関節の伸展をうまく使えば、「インパクトゾーンを長くとる」「そのうえで、飛ばす」ことができるんです。

明らかに、日本人の打者が国際試合で、あるいはメジャーリーグで活躍するために絶対に必要なポイントですよね。

 

ちなみに、この時点で、軸足の裏にかかる力こそ小さくなっては(←抜重の途中、体重移動の途中)いますが、

上半身の前傾がある程度できていれば、股関節の伸展の動きを使って身体の回転を補助してやることは可能だと考えています。

「振り出し時点ではすでに軸足のかかとが浮きはじめているから強い力は出せない」と考える人もいると思いますが、

それほど強い力を出す(踏ん張る)必要はありませんし、だいいち陸上のスタートでもかかとは浮いています。

 

あくまでも身体の回転を起こすメインエンジンは前足ですが、上体を前傾させておけば軸足股関節の伸展もプラスで使えるよ、ということです。

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上半身を前傾させつつ、軸足のつま先を内側に向けると、「軸足で地面を思いっきりドーン!と蹴っ飛ばす」ことができるのではないか

(http://nextep-labo.net/2018/05/07/posture-1/ より)

「股関節の伸展と内旋」は、関係が深いです。この2つは基本的にはセットです。

軸足のつま先を内側に向ける=股関節を内旋させておくと、内旋する動きをそれ以上使えなくなるので、必然的に股関節の伸展を強く使うということになるでしょう。

 

また、バッティングの振り出しでメインではたらく軸足の筋肉は「内転筋群・大殿筋・内側ハムストリングス・外側ハムストリングス」のどれかのはずです。

(打ち方によって変わります→詳しくは『初動負荷理論による野球トレーニング革命』バッティングの章を参照してください)

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こうやって軸足を内側にひねると、内転筋群・内側ハムストリングスは「ゆるむ」はずです。

筋肉が強い力を出せる・速い動きができるのは「伸ばされた状態から、縮む(伸張反射・反動動作)」ときのはずですから、

ある筋肉が「ゆるむ」ということは、その筋肉はメインでは使われていないはずだ…という推測ができます。

(https://muscle-guide.info/gluteusmaximus.html、https://muscle-guide.info/bicepsfemoris.html より)

軸足を内側にひねったときに伸ばされるのは、「外側ハムストリングス(大腿二頭筋)」と「大殿筋」ですよね。

図を見てイメージできると思います。あらかじめ軸足(大腿骨)を内側にひねり、さらに上半身を前傾・骨盤を前傾させると、これらの筋肉は伸ばされます。

いずれもかなり強力な筋肉で、どちらも複関節筋です。複関節筋はパワー生成・エネルギー伝達で大きな役割を果たします。

大殿筋は深部は大腿骨につながっていますが、同時に浅部は腸脛靭帯につながっており、その腸脛靭帯の末端付着部は膝関節をまたいだ脛骨外側顆となっています。

 

軸足のつま先を内側に向け、さらに上半身を前傾させると、構造的に、この2つの筋肉が「グッと伸ばされる」ことになります。

その状態から、一気にドーン! とこの2つの筋肉に出力させると…軸足で強い「キック」ができそうじゃないでしょうか?

ほとんどのメジャーの打者は踏み込んでいくときに上半身を前傾させていきますので、伸張反射=大殿筋と大腿二頭筋をいったん伸ばしてから縮ませる、というリズムとしても合っています。

いわゆる「正対打ち」も、身体の向き的には「軸足を内側に向けて」います。

おまけに、この動画だと踏み込み足は浮いてます。

軸足の股関節の伸展の力をうまく使えば、こんなふうにスイングできるんですね。

 

おわりに

ちなみに、以前は

「アジア人=骨盤後傾・肩甲帯屈曲傾向が強くて、欧米人=骨盤前傾・肩甲帯伸展傾向が強いから、アジア人には骨盤前傾させた打ち方が向いてない」

と考えていた時期もありました。

 

でも、今はそう思っていません。

 

なぜなら、日本人だろうがアメリカ人だろうが、

・守備のスプリットステップ(=インパクトに合わせて素早く一歩目を切るためにぴょんと飛び跳ねる動き)の形が同じ

・盗塁のスタートの形が同じ

だからです。

どっちもいわゆる「下半身のパワーポジション」で、骨盤を前傾・上半身を前傾させますよね?

それに、

・アメリカ人の子どもですら、骨盤前傾させた打ち方(いわゆるメジャーリーガー風の、その場で回転するような打ち方)ができている

というのもあります。外国人の子どもにできて、日本人の子ども、日本人の大人にできないということはないですよね?

人種云々よりも、むしろ「打ち方の違い」でしょう。

同じアジアの台湾人はできてるんですから。

少年野球BLOGさんでも紹介されてます。

方法論を知っているか、知っていないか。ドリルで染みついているかいないか、の違いです。

https://twitter.com/KESINSONG/status/1060135075654713345?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1060135075654713345&ref_url=http%3A%2F%2Fmetoo.seesaa.net%2Farticle%2F462610883.html

 

日本人でもメジャーリーガーみたいな打ち方でとんでもない飛距離を出す選手もだんだん増えつつあります。

ただし、肩甲骨周りの柔軟性・体幹の筋肉の柔軟性はあったほうが有利でしょう。

 

いずれにせよ、この本↓で触れた通り、

・むしろメジャー的な打ち方のほうが非力な日本人には合っている

・メジャー的な打ち方は、日本で伝統的に教えられてきた打ち方よりも技術的に洗練されており、結果も出やすい

というのはかなり確度の高い説だと私は考えています。

 

あとは、いつ変えるか? いつ変える気になるか? ですね。

どっちが優位なのかは火を見るよりも明らかですから。

 

では、またこんど!

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