「コミュ障」の根本原因は一体何なのか?その2

   

こんにちは、栗栖鳥太郎です。

今回は、前回の「コミュ障の根本原因は一体何なのか」の続編で、

前回紹介したコミュ障の根本原因 ①愛着と承認の不足 に続いて、

 

②自分がどのような認知の枠組みを持っているのか、ということを一歩引いた目線で見る能力の不足

③頭のスペックの問題

 

について書きます。

 

コミュ障の根本原因は一体何なのか? その2

②自分や他者がどのような認知の枠組みを持っているのか、ということを一歩引いた目線で見る能力の不足

コミュ障と「心の理論」

私が「コミュ障」の根本原因の一つとして挙げたいのはこれです。

 

「自分や他者がどのような認知の枠組みを持っているのか、ということを一歩引いた目線で見る能力の不足」

 

難しく言えば、「メタ認知能力が低い」ことです。メタとはギリシャ語で、meta(高次の)という意味ですから、

ここでいうメタ認知能力とは「自分を高い視点から見て、自分の認知の仕方にどのようなクセがあるのか見抜く能力」のことです。

 

かなり大ざっぱにまとめると「自分という目線から離れて考えることができる能力」とも言えます。

いまあなたが認知している「自分にとっての認知の仕方・世界の見え方」に固執せず、他の人にはどう感じられるだろうかとか、他の人であればどう思うだろうかといった「自分という目線から離れた思考」ができるかどうか、ということです。

 

たとえば、特に幼稚園児なんかは、自分が使いたいおもちゃを他の幼児が使っていると、

「それは俺のだ、よこせ!」と言わんばかりに奪取しようとします。

これもやはり、まだ「自分という目線から離れた思考」ができないがために起こることだと私は考えています。

わかりやすい言葉でいえば「自己中心的」なのです。

これは私見ですが、自己中心的という言葉の本当の意味は、「自分の目線や思考にこだわりすぎて、他者が自分と同じように考えているに違いないと思う」こと(ストーカー的思考)や、「自分の目線や思考にこだわりすぎて、他者の思いや感情を忖度することができない」ことであると思っています。

 

……しかし、通常であれば子どもというのは徐々に「この目の前にいる人も、自分と同じで、意志や人格があるのだ」ということを学習していきます。発達心理学でいう「心の理論」です。

 

ここで私が何を言いたいのかというと、

「コミュ障に悩んでいる人は、そのような<心の理論>を上手に操ることが難しいのではないか」

ということです。

 

要するに、コミュ障に悩んでいる人は、人間が発達過程で自然に身に付けるはずの「他者の気持ちをおしはかる機能」が何らかの原因によって不全状態にあるのではないか? 

と私は思ったのです。というのも、おそらく心の理論というのは、「①愛着や承認が不足すること」によってかなり妨害を受けるだろうと予測されるからです。

 

この考え方に立つと、いくつかのことに説明をつけることができるようになります。

 

「コミュ障」と自己中心性

「コミュ障」と自己中心性には、深いかかわりがあります。

 

よく報道番組で、加害者のことを「真面目でおとなしい人だった」とか「静かな人だった。あんなことをやるとは思えなかった」と言いますね。本人の心のあり方はともかくとして、すくなくとも周囲の人間にはそのような「静か」「おとなしい」人間であるように見えたというわけです。

そこで、「おとなしい人」「静かな人」「まじめな人」という言い方の真意をよく考えてみると、おそらく本当のところは

「コミュニケーションをしてもつまらない、不十分な反応しか返さない人だった。自分からコミュニケーションをとろうとする様子もあまりなかった」

ということなのではないでしょうか。でなければ、「おとなしい」とか「静か」という表現は使われないでしょう。

 

ということは、典型的な「真面目でおとなしい人」というのは、多分に「コミュ障」的な要素を持っていると考えてよいはずです。

そして、そもそもなぜ周りの人によって「コミュ障」とみなされるのかといえば、「いま目の前にいる人は、自分がこういう反応をすれば喜ぶだろうな」とか「相手はこういう反応を欲しがっているのではないか」とか「自分がこういうことを言ったら、相手は笑うだろう」といったことを「正しく」予測することができないから、だと言えると思います。

 

相手はこう言ってほしいんだろうな、と見抜くことができれば、それを言えばいい。

それが的を射たものであれば、相手は喜ぶでしょう。つまり、「こいつはコミュ障だな」とは思われない。つまり、「真面目でおとなしい人」とはならないはず。

それとは逆に、

相手はこう言ってほしいんだろうな、ということを見抜けなければ、そもそもコミュニケーションにならない。

コミュニケーションにならないから、コミュニケーションしない。言っても無駄だから。

そう思って口数を減らせば、「真面目でおとなしい」という評価になるでしょう。

(なにも、コミュ障=犯罪者だと言っているわけではありません)

 

回避性の傾向と「コミュ障」

さらに、コミュ障で悩んでいる人に多いのが「自分がコミュニケーションしてもどうせ嫌われるに決まっている。だからコミュニケーションはしない方がましだ。静かにして、必要最小限だけしゃべればいい」といったマインドです。一般的には「回避性パーソナリティ障害」で特に顕著に見られるものです。

これは、一見他者に対して配慮しているように思えます。

しかし実際は違います。

「相手にどう思われるかということ」を完全に自分基準で決めてしまっているという点において、これもやはり自己中心的なのです。もしもこの人が心の理論を上手に操ることのできる人であれば、相手も自分と同じように「相手を楽しませる」「相手と協力して有意義な時間を過ごす」といった方法を探るはずです。

両者の違いは、「相手の立場に立って考える」ということを「正しく」できているかどうか、の一点にあります。

 

私が「正しく」とカッコつきで書くのは、もしその人の認知のあり方が歪んでいれば「正しく」考えるというのができていないこともあり得るからです。

もしもその人が持つ心の理論が歪んでいれば、相手の心理をおしはかろうとしても「相手も、自分と同じようにコミュニケーションを望んでいないだろう」と決めつけてしまう可能性が大です。そして、実際に回避性の傾向を持つ人同士が相対するとそういうことが起こりえますから、「そうか、人とコミュニケーションするときはこれでいいのだ」と誤解してしまうこともあるので厄介です。

いずれにしても、「コミュ障」の根本にあるのは、心の理論が未発達である(①愛着と承認が不足していることがその原因です)ことから生じる「自己中心性」なのです。

 

犯罪と「コミュ障」と自己中心性

そして、話を戻しますが、犯罪というのは「自己中心的」なものが99%を占めると私は勝手に考えています。それならば、犯罪に走ってしまう人に共通するのは、「自己中心的である=心の理論を上手に操ることができない」、この一点に尽きるのではないでしょうか。

たとえば、

痴漢であったら、「痴漢される側がどれだけ不快で屈辱的な思いをするか」が頭から抜けていると思われます。

傷害だったら、「やられた側がどれだけ痛くて、腹立たしい思いをするか」を考えていないのでしょう。

詐欺であれば、「やられた側がどれだけ困るか」を実感することができていないはずです。

上に挙げたように、犯罪行為はほとんど「自己中心性」が核となっています。

 

ここで、上で述べてきたことをまとめます。

つまり、

「真面目でおとなしい人が犯罪をやらかす」のはなぜかといえば、

コミュ障と周囲から認められる(=真面目でおとなしい)人が持つ「自己中心性」と、

犯罪そのものが内包する「自己中心性」は同じものだから…と考えることはできないでしょうか?

ということです。

コミュ障=犯罪者、のような図式にしてしまうのは申し訳ないのですが、いろいろと考え悩んだ結果このような結論に至りました。

 

そもそも、「やられた側の気持ちになって考える」(典型的な心の理論ですね)ことが自在にできる人は、たとえ非常に腹が立ったとしても、かなりの確率で「あと一歩のところ」で踏みとどまれるはずです。「自分が逆の、やられる側の立場だったら・・・」と考えるからです。実際にやってしまったとしても、そういう人はきちんと反省します。

 

 

 

③そもそもの頭のスペックの問題

「コミュ障」で悩んでいる人のなかに多いのが、

「まともな返答ができない」、つまり「とっさにパッと反応することができない」というものでしょう。誰かになにかを言われて返答しなければならない際にはかならず「あっ、」と付けたり。

 

一言で言えば、「気の利いたことがとっさに言えない」ということに尽きます。

この原因となっているのは、おそらく

1.頭の回転が遅い・容量が足りない

2.会話の経験値が足りない

の二つだと私は思います。

 

1.頭の回転が遅い・脳の容量が足りない

「頭の回転が遅い・脳の容量が足りない」を別の言葉でまとめると、

「処理速度が遅い」、これに尽きます。

 

脳の情報処理速度は、二つの方法で速くすることができます。

①頭の回転速度を上げる

②いっぺんに並列処理できる数を増やす

単純に考えて、①が二倍、②が二倍になれば「四倍」です。

「みんなの話についていけない」というのはおそらく、①か②のどちらかあるいは、両方がトロいのが原因なはずです。

 

①については単純です。脳の最高速度を更新していけばいい。

それにはこのブログで何度も紹介している「高速音読」が極めて有効です。

高速音読をすることによって、頭の処理速度のマックスがどんどん上がっていきますから。

ついでに言えば、単純処理速度が上がることによって、②の「並列処理」のために必要な余裕も生まれてきます。

(詳しくは当ブログの記事「ドン引きするくらい頭が良くなる! 「イメージしながら高速音読」の圧倒的効果」をご覧ください)

 

次に②。

私は専門医ではないので、以下の話は参考程度に聞いてください。

おそらく、②はADHDやアスペルガー症候群とも関係していると思います。

ADHDとアスペルガー症候群に共通するのは、「いっぺんにたくさんのことを指示されると恐慌状態に陥る」ということ。つまり、並列処理が苦手ということですね。並列処理ができないのはなぜかといえば、脳の「ワーキングメモリ」が不十分にしか働いていないからだと私は見ています。

 

ワーキングメモリというのは「記憶の一時保管をする場所」です。

つまり、「ちょっとの間だけ使えるスペース」だと思ってください。このワーキングメモリが充実している人は、一度にたくさんの指示を出されても平気です。広いスペースを持っているので、ぜんぶまとめて一時保管できるのです。気が利いている人というのは、一度にたくさんのことに自分の注意を向けておくことができます。やはり「一時保管」というのが鍵になります。

 

逆に、このワーキングメモリが「狭い」人は、たとえば

「いっぺんに長い話を聞かされても全体像がつかめない。一部だけ記憶に残る」

「先のことを予測しながら現在の作業に取り組むことができない」

「一度に一つのことしかできない。要領が悪い」

といった症状に苦しむことになります。

 

ワーキングメモリというのは、脳で言えば前頭前野の46野です。

とある記事で久保田競先生が言っているように、(「脳は適度な運動でまだまだ活性化できる」WEDGE INFINITYより)この46野はジョギングで活性化します。

 

そういえば以前、「【朗報】ランニングと音読をした結果 → コミュ症が治ったったwwwwwwwwwww」という記事を紹介したことがありました。

この「ランニングと音読」という組み合わせは、上述の①と②を同時に鍛えるという点で最高のアプローチだと思います。

音読で①、ランニングで②の能力が鍛えられたというわけです。

 

2.会話の経験値が足りない

これはまあ…仕方ない面もあるでしょう。

ただし、高速音読で頭の回転を上げたり、並列処理ができるようになってくると、足りなかった会話の経験値をかなりラクに補うこともできます。「頭が良くなっている」のですから、ラクにできて当然ではありますが。

 

高速音読で私が体感しているのは、「言葉がポンポン浮かんでくるようになった」ということです。

このブログは毎回3000~5000文字程度でお届けしているのですが、高速音読をやり始めた前に比べて明らかにスラスラと言葉が浮かんでくるようになったのです。記事を書くのに慣れた(そういえば当ブログの記事数が150を越しました)こともあるでしょうが、それ以上に高速音読で言語野や前頭前野といった、文章や言葉をつむぐための部位がバンバン鍛えられていることも要因だと感じています。

 

ですから、「会話の経験値が足りない」というのはあまり悲観しなくてもよいのではないかと思います。

 

まとめ + もっと頭を良くしたい人のための本

前回から述べてきたように、私がコミュ障の原因だとにらんでいるのは以下の三つです。

①愛着と承認の不足

②自分や他者がどのような認知の枠組みを持っているのか、ということを一歩引いた目線で見る能力の不足(要するに自己中心性)

③頭のスペックの問題

かなり長くまわりくどい文章になったので理解に苦しむこともあるかもしれませんが、以上が私の言いたいことです。

 

次回はいよいよ、「コミュ障」に悩む人が具体的にはなにをすべきなのかを考えていきます。

ぜひそのまえに、「自分はいったい①~③のどれでつまづいているのだろうか」ということをぜひ考えてみてください。

 

他者とコミュニケ―ションしないより、する方がよっぽど楽しいですよ。

 

では、グッド・ラック!

 

 

★おまけ 「勉強法」「読書法」「頭を良くする方法」関連のおすすめ書籍★

以下におすすめの本を挙げておきます。

<苫米地英人関連>

・「立ち読みしなさい!~美しいほどシンプルな成功術

・「現代洗脳のカラクリ ~洗脳社会からの覚醒と新洗脳技術の応用

・「ディベートで超論理思考を手に入れる

・「「言葉」があなたの人生を決める

・「苫米地英人、宇宙を語る

・「洗脳原論

・「思考停止という病

・「すべてを可能にする数学脳のつくり方

・「「生」と「死」の取り扱い説明書

・「君は1万円札を破れるか?〜お金の洗脳を解くと収入が倍増する

 

<勉強法・読書法関連>

・佐藤優「読書の技法

・藤井孝一「読書は「アウトプット」が99%

・吉永賢一「東大家庭教師が教える 頭が良くなる読書法

・吉永賢一「東大家庭教師が教える 頭が良くなる勉強法

・吉永賢一「東大家庭教師が教える 頭が良くなる記憶法

・DaiGo「自分を操る超集中力

・築山節「脳が冴える15の習慣 記憶・集中・思考力を高める

 

 

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