「音読でワーキングメモリが拡張されると、要領が良くなり、頭の回転も速くなる」という話

   

こんにちは、栗栖鳥太郎です。

今回も「音読のすべて」シリーズです。

「音読でワーキングメモリが拡張できる」

「音読をすると、左脳的な機能だけではなく、右脳的な機能も利用できるようになる」

この二つについて、「なぜそうなるのか」「そうなるとどうなるのか」という視点で見ていきましょう。

 

音読によって、ワーキングメモリが拡張される

「ワーキングメモリ」という概念を知っておくと、音読の効果がより実感できますので、紹介しておきましょう。

脳の前頭前野には「ワーキングメモリ」なる機能が備えられています。

 

京都大学の久保田競先生(言わずと知れた脳科学のパイオニアですね)によれば、

「一時的に記憶された情報は、何度も記憶が再生されるうちに、神経細胞同士のつながりが強くなり、知識として長期記憶に刻まれていきます。そこに至る間、一時的な記憶は短期記憶として前頭前野の大脳皮質に保存されています。その短期記憶は「ワーキングメモリー」と呼ばれ、これが、脳力を高められるかどうかの鍵を握っています。」(「頭は使えばよくなる」は本当だった! より)

つまり、「ワーキングメモリ」というのは、「今やっている作業についての記憶を一時保管する機能」のことです。

 

飲食店や居酒屋のバイトなんかはワーキングメモリを結構必要としますね。

「あっちのテーブルに何名様ご来店」

「こっちの席には五名様。早くお通しを出しておかないと」

「あのお客さんが、まだカシスオレンジ来てないと言っている」

「イカげそできました。〇番席のお客様へ」

「そっちのテーブルのお客さんが会計お願いしますと言っている」

バイトの人々は、こういった項目をいくつも頭の中に一時保管しておく必要がある訳です。

いわゆる「気が利く」「呑み込みが早い」人ほどワーキングメモリが大きいと言えます。

 

逆に、このワーキングメモリが「狭い」人(自分は内向的である、という自己イメージを持っている人に特に多いようですが)は、

かなり不自由な思いをします。「気が利かない」とか「なにグズグズしてんだ」と言われてしまってパニックになったり……。

 

(これは私の仮説に過ぎませんが、どうもAD/HDやアスペルガー症候群を持っている人(どちらも周囲と打ち解けず、内向的になりやすい)には、この「ワーキングメモリ」を利用した同時並行処理が不得手な人が多い気がします。

「要領が悪い、となじられる」「いくつもの仕事を同時並行して処理するのが難しい」という症状からもそれは窺えます)

 

要するに、「ワーキングメモリが狭い」というのは、「頭の回転が遅いこと」の一大要因なのです。

 

さて、「自分は頭の回転が遅くて・・・」という人の「症状」は二つに大別されます。

①単純に、頭の回転数が低い。絶対的な速度がない

②記憶や手順を一時保管するワーキングメモリが狭く、同時並行で物事を処理することができない

①は要するに直線的な速度。シリアル方向へのベクトルです。

②は「いっぺんにいくつも処理する」能力。こちらはパラレル方向ですね。

 

①と②の両方、あるいは片方(特に②ができない人が多いと思われます)ができないという人が、「頭の回転が遅い」という無力感に苛まれることになります。

 

……しかし実は、「頭の回転が遅い人」であっても、音読をすることによって「ワーキングメモリ」を拡張することができるのです。

これは原理的に考えてみてもそうですし、音読に関する脳科学の研究結果をみても明らかです。

上の図と下の図を見比べてみてください。

 

(脳科学辞典より)

下の図のオレンジ色の場所がブロードマンの46野、つまりワーキングメモリですが、

このオレンジ色の部位は、上の図の赤くなっている部分(相対的血流量が増加している部分)とピッタリ重なります。

 

血流量が増加している、ということはそこの辺りの脳細胞で酸素が活発に消費されているということですから、

やはり「音読時には、ワーキングメモリが活発に使われているのだ」と言えそうですね。

 

原理的に考えてみても、音読というのは「見て、読んで(理解もして)、発生する」という同時並行的な作業ですから、

先の居酒屋バイトの例と同じで、「ワーキングメモリを使ってやる」必要があるのです。

 

したがって、

「音読ではワーキングメモリをよく使う」ことと、

「脳は、よく使うところほど変化する」(前の記事で証明しました)ことを考えあわせると、

「音読をすると、ワーキングメモリが増強される」ということが言えるでしょう。

 

そしてさらに、「頭の回転が遅いというのは、パラレルな情報処理に寄与するワーキングメモリの機能不全が原因の半分」なので、

「音読をすれば、頭の回転が速くなる!」とも言えます。

 

ついでにいえば、音読(特に高速音読)は、①の「頭の回転の絶対速度」も高めるので、②との相乗効果も期待できますね。

 

 

まとめ + もっと頭を良くしたい人のための本

以上述べてきたように、

音読とは、

①ワーキングメモリを拡張するための恰好のトレーニング方法

であり、したがって

②音読をすれば、頭の回転が速くなり、要領が良くなる

のです。

 

脳科学者の方にぜひ検証してもらいたいな、とは思うのですが、やはり科学は実証主義の学問なので、

なかなかここまで思い切ったことは言えないのだろうな、と感じています。

 

科学がこれを証明するのはしばらく待つことにして、

私はあくまでも「いま、自分の頭の悪さに思い煩っている人」の役に立つであろう情報をどんどん発信していきます。

 

次回もお楽しみに。

では、グッド・ラック!

 

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