人間が一番集中できるのは「やりたいことをやっているとき」である…好きなことだけをやるべき理由その①

   

こんにちは、栗栖鳥太郎(@Kuritoritarou)です。

今回は、最近関心がある「やりたいことをやるべき理由シリーズ」です。

「やりたいことをやる」「好きなことだけをやる」というフレーズを耳にすると虫唾が走る方にぜひ読んでほしいと思います。

人間が一番集中できるのは「やりたいことをやっているとき」である…好きなことだけをやるべき理由その①

人間は、目の前のことに気を打ち込むことが気持ちいい

フロー状態・ゾーン・トランス状態・変性意識状態

何かに夢中になって時間がたつのを忘れていた、という経験はありますか?

読み始めた小説が思ったよりおもしろくて、夜更かししてしまった。

部屋の片づけを始めたら、いつの間にか二時間くらい経っていた。

「えっ、こんなに長い時間集中していたのか!」とびっくりしたことのある人は多いんじゃないでしょうか。

 

そんな無我夢中の状態のことを、心理学では「フロー」と呼びます。

wikipediaによると、

フロー (: Flow) とは、人間がそのときしていることに、完全に浸り、精力的に集中している感覚に特徴づけられ、完全にのめり込んでいて、その過程が活発さにおいて成功しているような活動における、精神的な状態をいう。ZONE、ピークエクスペリエンスとも呼ばれる。心理学者のミハイ・チクセントミハイによって提唱され、その概念は、あらゆる分野に渡って広く論及されている。

とのことです。フロー状態に似た言葉としては、ゾーン・トランス状態・変性意識状態などが挙げられます。

 

フロー状態になってしまえば、「努力を努力と思わない努力」ができる

「努力」と聞いて、あなたは何を連想しますか?

血反吐の出るような・・・とか、睡眠時間を削って・・・とか、

やりたいことを禁欲して・・・とか、計画を綿密に逆算して・・・といったことを思い浮かべる人が多いはずです。

 

しかし、そういった「やりたくないことをがんばってやる式」の努力では、人間はあまり進歩しないと私は考えています。

というのも、先ほど述べた「やりたいことをやってフロー状態に入る」という状態こそが、実はもっとも効率的な努力の方法だからです。

 

まず、単純に考えて、

集中できる時間は「やりたいことをやる>>>やりたくないことをがんばってやる」

知識を吸収する速度も「やりたいことをやる>>>やりたくないことをがんばってやる」

でしょう。おそらくこれは異論がないと思います。

 

そして実は、フロー状態に入るには、大別して二つの道があります。

1.あまりやりたくないこと/やる必要があるからやること をやっているうちに、脳が作業に集中するモードに入る

→つまり、「やりたくないことをがんばってやる」ことでフロー状態に入る

 

2.やりたいことをやっているうちに、脳が「もっと、もっと」と集中を強めていく

→つまり、「やりたいことをやる」ことでフロー状態に入る

フロー状態に入るには、二つの道のどちらかから入ればいいわけです。

 

いちおう分類としては1も2もフロー状態ですが、

1.は、質の悪いフロー状態

であり、

2.は、質のいいフロー状態

だといえます。

 

1.のフロー状態では、集中力が切れたらそこでおしまい。

いちどフロー状態に入れたからといって、次回も同じようにフロー状態に入れるとは限りません。

やりたいことをやっているわけではないので、またフロー状態に入ろうとしても失敗することが多いのです。

 

逆に、2.のフロー状態は、集中力が切れてもまたすぐに立ち直ることができます。

2.の場合は、その対象が「やりたいこと」である限り、何度でもフロー状態に入ることができるという理屈です。

やりたいことをやっているので、疲労も少ないですし、人生をきちんと生きている感触があるのです。

 

 

1.は受験生がやりたくもない勉強をがんばって集中しようとするのが典型例です。

いくら「東大式勉強法」やら「やる気の出し方」の本を読んだとしても、その勉強があなたのやりたいことでない限り、質のいいフロー状態に突入することはできません。

「最初はあまり気の進まない仕事だったけど、働き始めたら意外と楽しい」という経験もこれに含まれます。

「やりたくないことでもやってみろ!」というのもそうですね。

人間の脳は、目の前にとりあえずの作業があると集中するようになっているようですから、やりたくない作業でもやり始めてみると意外と集中できるものです。

ただし、そのフロー状態は1.の「質の悪いフロー状態」なので、調子の波がありますし、本当にやりたくてやっている人には敵いません。

 

2.は、要するに世の中でいう「やりたいことをやる」です。

私の場合は、面白い小説を読んでいるとき、面白い漫画を読んでいるとき、ネットサーフィンをしているとき、面白い映画を観ているときなどにフロー状態に入ります。

鉄道マニアの人が鉄道の本や写真を見ているとき、昆虫マニアの人が昆虫図鑑を読んでいるときなど。

2.のフロー状態でなにかをやるとあっという間に詳しくなりますし、知識吸収速度もモチベーションも1.とは段違いです。

 

「やりたいことをやる」という活動に欠かせないのはいわゆる「少年の気持ち」です。

子どもが追いかけっこや缶けりに夢中になっているとき、昆虫採集をしているとき、自由研究をやっているとき、

砂のお城を作っているとき、秘密基地を作っているときなどですね。

 

「やりたいことをやって生きていけるほど世の中甘くないんだ!!!!」は間違い

大人の世界では、みんなが「1.のフロー状態こそが望ましいのだ!」という洗脳を受けています。

労働の喜びとか、お客様の笑顔を見るのが楽しい、とか適当な理由をつけて「1.こそが大人の楽しみだ」みたいな価値観がまかり通っています。

これは、2.のフロー状態を想定していないという点で片手落ちといえます。

 

1.もフロー状態ではありますが、あくまでも次善の策。

最高なのは「2.」です。

集中力もモチベーションも上達速度も段違いなのですから、2.のほうがいいに決まっています。

しかし、「2.」の質のいいフロー状態というのは完全に個人の興味に左右されるので、社会人としては失格の烙印を押されてしまいます。

安定した従順な労働力を期待する企業側としては、個人が2.のフロー状態を追い求めはじめると労働力が不安定になり困ってしまうわけです。

 

この意味で、いままでの日本社会の労働の方法は、「未熟」だったといえると思います。

なぜなら、「1.」のフロー状態しか用意できなかったし、それよりもよほど高性能で主観的幸福度も高い「2.」のフロー状態を排除してきたから。

これからの時代は、「2.」の質のいいフロー状態を上手に使いこなす個人・グループこそが成功していくはずです。

 

単純に考えればわかることです。

自主的に高い集中力で長時間集中し続けることのできる2.の状態のほうが、

他律的に強制の結果生み出されることの多い1.よりも効率が高いことは明らかなのですから。

 

まとめ

ちなみに前述のチクセントミハイはフロー状態の条件についてこんな考察をしています。

  1. 明確な目的(予想と法則が認識できる)
  2. 専念と集中、注意力の限定された分野への高度な集中。(活動に従事する人が、それに深く集中し探求する機会を持つ)
  3. 自己に対する意識の感覚の低下、活動と意識の融合。
  4. 時間感覚のゆがみ – 時間への我々の主体的な経験の変更
  5. 直接的で即座な反応(活動の過程における成功と失敗が明確で、行動が必要に応じて調節される)
  6. 能力の水準と難易度とのバランス(活動が易しすぎず、難しすぎない)
  7. 状況や活動を自分で制御している感覚。
  8. 活動に本質的な価値がある、だから活動が苦にならない。

ぶっちゃけ、これはあくまでもフロー状態を分析した結果得られた法則であって、このまま実践的に使えるわけではありません。

この八つの法則に当てはまるものを探そうとするだけ時間の無駄です。

 

ただひとつやるべきなのは、「自分が本当にやりたいこと」を見つけて、それにひたすら没入すること。

これをやればお金が稼げるとか、仕事になるなとか、そんなことは一切考えずに、まずはやってみる。

お金とか仕事とかは後からついてくるものであって、先に求めてはいけません。

あくまでも、自分の本当にやりたいことを見つけつつ、やりたいことをやらせてくれない原因を取り除きながら没入するだけ。

 

もちろん、まだ社会が未熟なせいで「1.のフロー状態に入りなさい」と強要されるかもしれませんし、

「そんな子供みたいなくだらないことやってないで、将来のためになることをやりなさい」とドリームキルされるかもしれませんから、

できるだけ経済的・精神的に自分を解放して「2.のフロー状態に入る時間」を確保すること。

 

2.のフロー状態に入ってしまえば、そこで吸収できる知識の量は1.とは比べ物になりませんし、

楽しいし、いくらでも集中できるし、人生の主観的幸福度もどんどん上がります。

 

いくら歯を食いしばって、鉢巻きをして1.のフロー状態に入ろうと(もっと悪いケースでは、やりたくもないことを無理矢理やろうとする)しても、

絶対に「2.のフロー状態にずっと入っている人」には勝てません。根気でも集中力でも効率でも絶対に勝てません。

おとなしく2.のフロー状態に入れる方法を探しましょう。

 

学校でも社会でも、これからは2.のフロー状態を活かせる人がどんどん抜きんでていくはずです。

この記事を読んだあなたも、「お金がない」とか「そんなことをすれば周りの目が気になる」といった心配をいったんわきに置いといて、

まずは「自分が本当に心の底からやりたいこと」を探してみてください。

 

以上、栗栖鳥太郎(@Kuritoritarou)がお送りしました。

 - 人生・生き方・心の迷い・邪念への対処・哲学, 教育, 有益な情報, 栗栖鳥太郎が学んだ・考えたこと, 能力開発, 頭の良い人だけが知っていること