野球関係者よ、もっと勉強しなさい! 「野球だけやっていれば良い」という時代はとっくに終わった

   

野球関係者よ、もっと勉強しなさい! 「野球だけやっていれば良い」という時代はとっくに終わった

「野球だけやっていればいい時代」はもう終わった

これまでの野球界では、なぜか「勉強=いらない」という考え方がひろく受け入れられていました。

 

主な理由としては、

・野球一筋なのがカッコイイという考え方

・球道即人生という考え方

・「頭でっかちは使えない」という誤った考え

・野球以外できない人でも何とかなった。就活では体育会系採用という枠のおかげで野球部なら良いところに就職できた

・勉強をすると野球に支障が出る。あるいは、野球をやっているのだから疲れて勉強なんてできません、という考え

・↑以上のような考えを、球界の先人たちや先輩たちが後輩たちに刷り込んできた

このあたりでしょう。

 

しかし、私はこう考えます。

・「これからの時代、勉強熱心な選手と、そうでない選手との間にはとてつもない差がつくようになる」

・「しかも、差をつけられた選手のほうはそれを自覚できないまま通用しなくなる」

 

・「指導者が勉強していないところは情報が遅く、相変わらず非効率な練習をし続けるため、どんどん相対的に弱くなる」

・「指導者がよく勉強しているところは、正確で豊富な知識にもとづいた効率のいい練習を充実させることができるので、どんどん相対的に強くなる」

・「しかも、差を付けられたチームのほうはその原因を理解することができないまま落ちぶれていく」

 

 

具体的にはどういうことなのか、考えていきましょう。

 

食トレの場合:知識があるのとないのとでは大違い

たとえば、今高校野球で各校がやっている「食トレ」にしても、

・指導者や選手たちが自分で栄養学を勉強しながら、集団で食事を充実させていくチーム

と、

・「とりあえず白米食べろ、一日10合ノルマな」、という感じでとにかく詰め込んで終わりのチーム

とでは、徐々に差がついていくはずです。

 

前者のチームは、

「PFCバランスは競技特性に合わせて時期ごとにこう変えよう」

「各人の体質に合わせてMVMとサプリメントも適宜摂取。国内産のものよりは、メガビタミン志向の海外産のMVMがいい。疲労回復や神経機能向上・筋タンパク合成の促進という観点からすると、ビタミンを多めに補充するほうがいい」

「ワークアウトドリンクは、トレーニング中はCCDを70g/1Lと各種アミノ酸を溶かし込んだもの、トレーニング直後に糖質+プロテインのものを。そしてトレーニング一時間後に高糖質・高たんぱくの食事を摂取する。これによってGLUT4がトランスロケーションしている間にブドウ糖を筋肉に送り届けることができる」

「白米は一日四合くらいでいい。バカみたいに10合も食べる必要はどこにもない」

という感じで「食事による競技能力のアップ」を最大効率で行っていくことができます。

 

それに対して、後者のチームは「PFC? MVM? 何それ」状態。

とりあえず監督に言われたから「白米一日10合」をノルマにしているものの、当の監督すらもなんでそんなに白米を食べているのかわからない。とりあえず、強豪校がやっているから形だけ真似してみただけ。

 

これは完全に「知識の差」「勉強量の差」です。

このまま両校が「食トレ」を続けていけば、間違いなく差がついていきます。

 

後者の場合「栄養士を雇う」という手もあるかもしれませんが、栄養士を呼ぶにもお金がかかります。

さらに、栄養士にまかせっきりにするということは、監督や選手に栄養の知識は不足したまま。

そのうえ、「強豪校がやっているからただ真似をする」というだけなので、情報も遅い。いつまで経っても二番煎じです。強豪校がやっていることにも間違いがあるかもしれないし、強豪校でやっていることが自分のところにも適用できるかどうかは怪しいはず。

 

いまやインターネットが相当発達して、世界の最新情報をリアルタイムで取得できるようになりました。

そのため、現実世界のみならず野球界においても「情報弱者」と「情報強者」との隔たりはどんどん大きくなっていきます。

 

情報強者は、食トレに限らず、トレーニング方法、技術練習の方法、最新のピッチングマシンの選び方、効率のいい練習法など、ありとあらゆる面でリードすることができます。

一方で情報弱者は、「強豪校がやっているから」というだけの理由で練習法をコロコロ変えたり、いまだに根性論・精神論で野球をやっていたり、選手を過度に抑圧したりし続けるでしょう。

 

というわけで、

「野球部は野球だけやっていればいい」という時代はもう終わった。そしてもう永遠にやってこない

というのが私の結論です。

 

野球をやるならこのくらいのことは学んでいこう

では一体、どういうことを勉強すればいいのか?

「難しいのは嫌だよ」という人のために、リストを作ってみました。

 

・スポーツ科学の本を読む

★野球日誌をつけるor野球ノートを作る。野球に関して考えたことを書く。Evernoteとかでも可

・野球関連の新書や専門書を読んでみる

・運動生理学の本を読む

★スポーツ栄養学の本を読む(簡単な入門書や、山本義徳氏の書籍など)

・日本プロ野球の練習法を調べる

・MLBの練習法を調べる

・プロ野球選手の自伝を読む

・解剖学の本を読む(簡単なもので大丈夫。全身の筋肉と関節の動きが把握できればそれでよし)

★トレーニングの理論を学ぶ(石井直方氏など。初動負荷理論もおすすめ)

・野球動作の理論を調べる(こちらも初動負荷がおすすめ。ほかにはトップハンドトルク・4スタンス・宮川理論・クオメソッドなど)

・野球の戦術面の研究をする

・プロ野球選手が書いたノウハウ本を読む

・野球史の勉強をする

・野球以外のスポーツの練習方法やトレーニング方法を調べる(陸上・武道など)

・強いチームの練習を直接見に行く

・専門家に話を聞きに行く

・ルールブックの勉強をする

・プロ野球選手やメジャーリーガーの動作分析をしてみる・連続写真や動画を集める

・脳科学を学ぶ

・心理学や認知科学を学ぶ

★コーチング(TPIE・PX2・苫米地式コーチングなど)を勉強する

・直接野球には役立ちそうもない「一般教養」をあえて勉強する。古典作品や文豪の小説など

 

野球をやっているなら、↑のリストのいずれかの項目には興味を持つはずです。

各分野のおすすめ書籍についてはおいおい記事にしていきますが、とりあえずGoogleかAmazonで「コーチング」「野球 トレーニング」といったキーワードで調べてみてください。

(なお、リスト中の特におすすめなものに★を付けておきました)

 

 

別に、野球の勉強はいくらやったってかまわないわけです。

体力的にも、「一日中練習」するよりは、「四時間くらい全体練習した後に、二時間くらい野球の勉強をする」ぐらいでいいかもしれません。

 

少なくとも私は、「知識と情報をたくさん持っている人のほうが、より活躍できる可能性が高まる」と思います。

もちろん知識だけでなんとかなるというわけではないのですが、

桑田真澄氏がやっているような「野球界の間違った常識を覆す」というのは、知識量・情報量のない人には難しいのですから。

トレーニングの方法や栄養学の知識の集積がかなり進んで、それらの情報に一般人でも容易にアクセスできる時代なのですから、どんどん知識を入れて、自分のやっていることを「これこれこういう理由でやっている」という感じで説明できるようになってほしいと思います。

 

 

700万人以上はいるといわれている「野球界隈の人々」がもっと賢くなってくれれば、

「体育会系=バカ」という評価が覆って、「あれ?体育会系って普通の人より知識もあるし、頭良くね?」という世の中になるかもしれません。

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