大学野球で飛び抜けたいなら、このくらいの身体能力は欲しいよねという基準を作ってみた(初版)

   

大学野球で飛び抜けたいなら、このくらいの身体能力は欲しいよねという基準を作ってみた(初版)

まずは「圧倒的なスケール」を身に付けて圧倒しよう。相手と同じ土俵に立ってちゃ×

単純な話、まずは「絶対値で圧倒すること」を目指す。圧倒的な力の差の前では小細工は無意味

ちょっと考えてみましょう。

野球で「ほぼ100%に近い勝率」を実現するには、何から手を付ければいいでしょうか?
「勝ちに不思議の勝ちあり」と言いますが、100パーセント勝つ方法はないものでしょうか。
その答えの一つは、「まず純粋な能力だけで圧倒する」です。
極端な例ですが…
MLBでワールドシリーズを制覇したチームが、甲子園優勝校と戦ったらどうなるでしょうか。
NPBのオールスターが、中学硬式野球の全国制覇チームと戦ったらどうなるでしょうか。
いずれも間違いなく前者が勝つでしょう。
「勝ち目があるかも」とか「工夫すれば」とか「戦法が上手くはまれば」…といった次元の話ではなく、
そもそも「能力の絶対値が違い過ぎるので勝負にならない」のです。いくら相手が本調子じゃなくても、本調子じゃないなりに叩き潰されておしまいです。
そこまで極端な例でなくても、たとえば甲子園でも「毎年ベスト4以上に食い込んでくる超強豪校」と「地方大会ベスト8の21世紀枠選出校」が試合すれば、ほぼ間違いなく前者が勝ちます。毎年そういう組み合わせがありますよね。体格も、球速も、打球速度も、落ち着き方も、試合巧者ぶりも、すべてにおいて勝る前者が大勝し、敗れたほうは「くじ運が悪かった」と言われながら甲子園を後にする光景。
圧倒的な力の差がある二者が対戦する場合、流れとか創意工夫とか小技とかの話になる前に、「力ずくで捻りつぶされる」のがオチです。絶対的な能力差がある場合、そもそもはじめから勝ち目なんて生まれようがないのです。
ということは、
「能力の絶対値そのものを引き上げることから目を逸らしてはいけない」
「勝ちたいなら、まず実力を勝負できるレベル以上にまで上げるべきだ」
「根本的な実力がないのに、実戦形式の練習や細かいサインプレーに習熟しても意味がない」
わけです。
また極論を言いますが、自分が全国常連くらいの大学野球チームの監督だったとして、対戦相手がこんな打線と投手陣だったら、「勝ち目は100に1つもないだろうな…」と思うはずです。こちらが1回表に「奇跡的に」1点先制できたとして、その後の攻撃で何点取られることでしょうか。
1 バリーボンズ(5ツールプレーヤーとして全盛だった頃。以下同)
2 バリーボンズ
3 バリーボンズ
4 バリーボンズ
5 バリーボンズ
6 バリーボンズ
7 バリーボンズ
8 バリーボンズ
9 バリーボンズ
投手 シャーザー・キンブレル・ストラスバーグ・カーショウ
これはかなり極端で非現実的な例ですが、
「絶対的な実力があればあるほど、ゲームに勝てる確率は高まる」
ということ自体は確かでしょう。
現実的に達成可能なところでいえば、大学野球なら以下のようなレベルに達することができればいいはずです。
・スタメン全員がNPBに指名されるレベル(実際に進むかどうかはともかくとして)に達していること
・「これくらいできれば、どこの大学に行っても飛び抜けた存在でいられる」というラインをみんなが超えていること
これなら相手がよほどの強豪でも勝てますね。「NPBに指名されるレベル」なら、4年間計画的に&徹底的にやればほぼ確実に達成できるラインでもあります。
ということは、まず
「NPBに指名されるレベル」
「これくらいできれば、どこの大学に行っても飛び抜けた存在でいられるというライン」
を基準としてはっきりさせておくことが必要じゃないかと思います。
そこで、今回の記事では
「これくらいできるようになれば、まあ、日本のどこの大学野球チームに入ってもぶっちぎりだろう」
という「純粋な能力の基準表」を紹介します。
まずは絶対的な実力(特にフィジカル)をつけましょう。まずはそこからです。

このくらいできるようになろう!

今回作った「基準表」は、以下のような方針のもと作成しました。
・ケガのリスクが低く、かつケガを防ぐものであること(この観点からバック転などは入れておらず、受け身などがリストインしている)
・大学野球というレベルで見た時に、「全国レベルよりもはるかに上」であること
・達成感があること・やっていて何かしらの意味で楽しいものであること
・何らかの形で野球に通じるものであること

<基礎能力の絶対値:技術系>

・置きロングティー最大飛距離:120メートル飛ばす
・ストライクゾーンを9分割した置きロングティー:全てのコースを100メートル飛ばす
・置きロングティー:右打者は右中間、左打者は同じく左中間に放り込む
・打球速度 置きティーで155km/h以上
・遠投 100メートル以上
・球速 140km/h以上(助走なし・マウンドから)

<基礎能力の絶対値:筋力・筋量系>

・綱登り 両足離したまま10秒以内に登り切る
・ヒューマンフラッグ 10秒
・懸垂 ノンロック・フルレンジ・順手で20回
・デッドリフト 200kg10RM、フルレンジ
・ベンチプレス 130kg1RM、ストリクト
・フルスクワット 180kg10RM、ノンロック
・身長マイナス体重 95以下。できれば身体マイナス体重は90前後がいい(175cmなら85kgくらい)

<基礎能力の絶対値:パワー・爆発力・プライオ系>

・50メートル走 6’00以下(手動計時)
・メディシンバックスロー 20メートル(3kg)
・垂直跳び 75cm(助走無し・屈伸時に足浮かせず)
・ボックスジャンプ 助走なし・両足で120cm
・立ち五段跳び 13m50cm
・立ち幅跳び 280cm
・パワークリーン 100kg10RM

<基礎能力の絶対値:身体能力・操体能力系>

・バットでボール羽根突き:連続20回
・倒立 伸肘倒立からの倒立歩き50メートル
・スタンド・トゥ・スタンドできる(立った状態から後ろにブリッジして戻りがてら立つ)
・跳ね起き 手を使わず(胸の前にでも組んだ状態で)できる
・受け身各種できる(後ろ受身・横受け身・前受け身・前回り受け身)
・前転 連続10回よどみなくできる
・後転 連続10回よどみなくできる
・側転 連続10回よどみなくできる
・蹴上がりできる
・マッスルアップできる
・四股:長くて軽い棒持って最大限足を高く上げ、20秒間片足一本で静止できる

<基礎能力の絶対値:柔軟性>

ウィングストレッチ:肩を浮かせないまま、膝が楽に地面に着く。バンザイもサイドも
・股関節屈曲ストレッチ(片足を腕で抱えて、もう片方の足は伸ばす):つまり感などなく、楽に膝が胸につく
・肘を前に出す:両腕が正面を向くくらいの柔らかさ
股関節内旋のストレッチ:お尻と膝が同時に床に付く
・開脚:胸が地面に付く

おわりに:まず北大野球部から始めよ

まあ、これくらい↑できれば、どんなに強い大学野球部に入っても「すげー」「フィジカルモンスター」「身体能力お化け」と言われることでしょう。

 

しかも、↑に挙げたことはだいたい「やればできる」ことです。

ウェイト・筋量・筋力系は栄養・休息をしっかりとりながら計画的にやれば伸びていくものですし、ストレッチはじっくりやればまず間違いなく柔らかくなります。身体操作系はコツを一度掴んでしまえばもう楽勝です。プライオ系(五段跳びやボックスジャンプ)なども、基礎的な筋力や筋量さえ備わっていればあとは練習しだいで何とかなります。

 

やはり、ロンティーや球速などの「技術系」が一番難しいかもしれません。

これについては、「ケガのリスクを高めないこと」と「動作をじっくりと改善していくこと」などが求められます。動作改善については、手前味噌ではありますが、このブログもヒントになると思います。非常に効果的なドリルなどもいくつか知っているので、機に応じてどんどん紹介していきます。ケガのリスクについても、「インプットとアウトプットの区別」といった方法を駆使すれば軽減することができます。

 

…しかし、こうして考えてみると、「頭を使う」作業はとても大事だとわかりますね。

動作改善もトレーニング計画作成・実行も、みんな頭を使わないとできないことです。

一流アスリートは頭が良い・頭が切れるとよく言いますが、その通りです。

情報を集めて、トレーニングや練習の計画を立てて、それを三日坊主にならず実行し、臨機応変に対応していく。かなり頭を使います。

 

↑の基準表ですが、まずは北大野球部の新入生たちにやってもらおうかな、と思います。

強豪私学をまず身体能力で圧倒すること・絶対的な能力値だけで圧倒することができれば、勝てる確率はグングン高くなっていきます。これまで長いこと選手の成長する様子を見てきた感じからすると、4年間かけて計画的に鍛え上げれば、↑の基準表の数値はかなりの程度達成することができると踏んでいます。計画する力・実行する力も申し分ありません。

 

「国公立らしい野球=頭を使って小技で攻める」

のではなくて、

「国公立らしい野球=頭を使って徹底的に実力を伸ばし、私大に力勝負で普通に勝つ。そのうえで、さらに勝つ確率を高めるために、徹底的に一人一人が頭を使って野球をする」

ことを目指していこうと思っています。進捗はまだまだですが、四年間かけて「圧倒的な実力」が身に付くような仕組みをまずは作りたいです。

 

 

 

今回作成したのは野手用のものですが、今後投手用も作成する予定です。

では、また明日。

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