笑いをとりたいなら、「笑点」に学べ! 確実に笑いをとる鉄則3か条

      2016/08/31

 

この記事を書く二日前、日テレの大人気番組『笑点』で40年間活躍しつづけてきた桂歌丸師匠が引退を発表されました。

 

小学生のころ、日曜日に野球の練習から帰ってくると、たいてい笑点が流れていました。夏の暑い日に、庭で採れたスイカを齧りながら、麦茶を片手に持って見る『笑点』は格別でした。木曜洋画劇場と同じくらい楽しみだったなぁ…と今思います。

 

人のよさそうなおじさん達が互いに座布団を取り合っている様はとてもシュールで、ちょっと筆舌に尽くしがたい感じがありましたね。父と母は今でも毎週見ています。

 

アナログからデジタルへ、ブラウン管から液晶画面へ、そして4Kへと、時代が進むにつれて映像が鮮明になり、かつてのアナログ放送のあの優しい色合いでは見えなかった笑点メンバーの顔のシミ・シワがどんどん鮮明に映し出されるようになっていよいよ見苦しくなって参りました。

 

ちなみに、自分のなかで勝手に決めた、『日本三大死にそうで死なねえジジイ』(ほめ言葉です)『野村克也、水木しげる、桂歌丸』だったのですが、水木しげるさんがまずお逝きになってしまって、歌丸師匠も大きな仕事を引退されてしまうということで非常に悲しんでおります。

 

桂歌丸師匠

故・五代目圓楽師匠が司会者を務められていた時代から見ていましたが、切れ味の鋭い回答者としても、自らをネタにされても動じない司会者としても大好きでした。

もう歌丸死亡ネタを面と向かって言えそうにもない(いや紫なら言うかもしれない)のは本当に残念です。

 

前置きが長くなりましたが、今回は、『笑点』の笑いは、実際の生活・創作に活かせるんだということです。いくつかの「笑いのパターン」ともいえるものを見つけたのでご紹介します。




 

1.笑点では、「キャラクター性をより強調することで起きる笑い」が8割である

(一家で笑点を見る)

 

笑点メンバーには、各自確固たる『キャラ性』があります。

つまり、各メンバーには、そのキャラクターを短い言葉で表す『タグ付け』ができるということです。

そして、ここが特にポイントなんですが、

笑いの定理:『キャラクター性を強調することが起きると、笑いが生まれる』んですよ。

こいつは使えます。創作で笑いをとりたいとき、実際の生活で笑いを狙いたいとき、実に応用が利きます。

抽象的すぎてわかりづらいと思いますので、以下、「各メンバーのキャラクター性と、それを強調する例」を挙げていきます。

 

紫(六代目円楽師匠)・・・「歌丸死亡ネタを平気でやる、腹黒、色黒、高学歴、頭いいアピール」など

ex1.(ぞうさんぞうさんの替え歌を作れというお題で)

紫「歌さん 歌さん お迎え 近いのね」

緑「そうよ お前を 道連れよ」

ex2.

紫「ランランラン 歌丸師匠を車に積んで」

五代目圓楽(司会)「どこ行くの?」

紫「火葬場」

 

ピンク(三遊亭好楽師匠)・・・「仕事ない、貧乏、ケチ、歌詞忘れる、自虐」など

ex.

オレンジ「おれたちブラック団のリーダー(紫)はな、誰にも負けねえぐれえ、腹が黒いんだぜ」

水色「それがどうした、おれたちなんかよ、ほら好楽のスケジュール帳見てみろ、真っ白じゃねえか」

 

水色(三遊亭小遊三師匠)・・・「下ネタ・泥棒・銀杏広い、自販機荒らし、イケメン、大月

ex1.

水色「おれなんかよ、背泳ぎで、隅田川横断したことがあるんだぜ」

緑「それでどうなりました」

水色「いや、途中でレインボーブリッジに引っかかっちまった」

ex2.

水色「1964年の東京オリンピックで、わたくしは聖火ランナーを務めました。 その当時わたくしはまだ、コウガンの美少年でした。 コウガンと言っても タマじゃありません へへっ 小遊三でございます」

 

白(春風亭昇太師匠)・・・「独身、メガネ、チビ、舌が回らない

ex1.

水色「おれたちなんかよ、飯食うのも忘れて笑点やってるんだぜ」

オレンジ「昇太なんかよ、結婚すんの忘れてんだぜ」

 

ex2.(あきらめた で終わる都々逸を作ってくださいというお題で)

白「かえるぴょこぽこ みぽここぽ あわせて ぴょきょぴょきょ・・・あきらめた」

 

黄色(林家木久扇師匠)・・・「バカ、天才、ボケ老人、ど忘れ、いやんばかん、ラーメンまずい

ex1.

紫「おれたち若手チームはな、IQが高いんだぜ」

黄色「IQってなんだ」

ex2.

(5たす7は? という問いに対して)

黄色「わかんない」

 

緑(桂歌丸師匠)・・・「死亡ネタ、墓場、ミイラ、ガイコツ、幽霊、ガリガリ、病院、小円遊との不仲、冨士子夫人

ex1.

黄色「横浜にある歌丸師匠の家の窓を、開いてみました」

司会「何が見えたんです?」

黄色「墓場が見えないで 波止場がみえました」

ex2.

紫「歌丸は 肉も無ければ 先も無い」

 

オレンジ(林家たい平師匠)・・・「物真似、花火、オカマ、秩父、こん平師匠ネタ

ex.

たい平が花火ネタをやると全員の座布団が全部持って行かれる

 

山田(山田隆夫)・・・「今月でクビ、たい平との絡み、座布団配り、雑用、ケチ、紅白出場歌手、子作り

ex.

オレンジ「山田君、言いにくいんだけど・・・」

オレンジ「きみ、来週からクビだって」

(オレンジが山田に突き飛ばされる)

 

などが主なものとして挙げられます。いずれも「キャラクター性を強調するやりとり」がされています。

以上のようなパターンは「お約束」と言ってもよいでしょうか。「このネタならこの人!」という明確な図式があるので、見ている方も安心できます。居心地のよい笑いであると思います。

 

2.時事ネタ・政治ネタが一割

・たいていは紫か、(回答者時代の)緑が「国民の声を聞いてくれ」とか「政治家は約束を守らない」的なことを言う。笑いというより「お~」(拍手)とか「うむ、そうだね」という反応が多い。

・キャラクター性を使った笑いばかりだと単調になるので、こういうネタで緩急をつけているように見えます。

・国民の不安を代弁しているように見えるので比較的無難。

・たいてい座布団がもらえる。

 

3.駄洒落系・うまいこと系も一割

・黄色か紫が言う。黄色はモロにそういうキャラだし、紫は普段の言動(頭いいアピール)とのギャップがあるので簡単に笑いが採れる。

・また、滑った場合でも「しょうがねえなコイツは」という周囲の反応で笑いがとれる

 

ex.黄色「コロンビア地方は 転んびやすい」など

 

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と以上見て来たように、笑点における「笑い」というのは、実は同じパターンの繰り返しなんですね。

これだけワンパターンであれば、普通は飽きられてしまいます。でも飽きられない。

それは「1.」で見た通り、各キャラクターの個性がハッキリしていて、それを活かすように番組が進行するからです。

 

これを応用すると、どうなるか。

一番使えるのは、当然「1.キャラクター性を強調する笑い」ですね。

 

自分のまわりで「おもしろいヤツ」をよく見てみると、その人には「これ系のネタならこの人」という得意分野があるはずです。メガネキャラ、キチ●イキャラ、頭いいキャラ、おっさんキャラ、など・・・あるいはあなた自身にもそういう「キャラクター性」があるかもしれません。自分はこういうネタ担当だ、と普段から考えておけば、自分のキャラクター性を生かして簡単に笑いがとれます。

 

創作でも同じです。「このキャラは、こういう系のネタに合う」というパターンさえ見つけてしまえば、あとはずっと同じようなパターンで笑いが取れます。

 

歌丸師匠は何年か前のインタビューで、「笑点には斬新さはいらない。むしろ今までと同じパターンをしっかり守っていくことの方が大事」と述べられていましたが、まさにその通り!

笑点が老年層に絶大な人気を誇るワケは、その「いつも同じだから、安心して見れる」という特性にあると思っています。

 

★今回のまとめ★

・笑点の笑いのパターンは3つだけ。①キャラクター性を強調するが8割 ②時事・政治ネタが1割 ③駄洒落系が一割

・笑点での笑いのパターンは、日常生活にも応用できるし、創作にも応用できる。

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