あえて「頭が悪くなる方法」を考えてみる―「レッテル貼り」(第1回)

   

前書き―「頭が悪くなる方法」を編み出す意味とは―

「頭が良くなる方法」は、調べればいくらでも出てきます。

実に多種多様な方法論が唱えられては、消えていきます。

それはみんなが求めている情報だからです。

頭が悪いままでいることは簡単ですが、頭を良くするのは難しい。

だから、みんな血眼になって「頭を良くする方法」「IQを上げる行動」「デキるひとの行動パターン」などを探し求めるわけです。

 

でも、たまには逆説的に、「頭が悪くなる方法」を徹底的に明らかにしてみても良いんじゃないか、と思いました。

なぜなら、どうも「頭が悪くなる方法」は、「頭が良くなる方法」とは全くの対をなすように思えるからです。

わかりやすくいえば、「頭が悪くなる方法」を実行しないということによって、それがそのまま「頭が良くなる方法」に転じるのではないか、ということです。

そしてありがたいことに、「頭が悪くなる原因」は、「頭が良くなる要因」と比べると、簡単に特定することができます。

いきなり、「どうすればデキるようになるのか」を究明しようとするのは、早漏的な態度だと思います。

それよりも、まずはデキない人に共通するものを探し当て、そののちに「じゃあこれは、こうすればデキるようになるよね」と修正することの方がよほど簡単です。

 

このやり方を使わない手はありません。

頭が良くなる方法論というものでいっぱいの世の中に逆行するように「頭が悪くなる方法」シリーズを書き始めるのは、そういう理屈があってのことです。

肩の力を抜いて、アンサイクロペディア的なノリでいきましょう。

ぜひお楽しみください。

 

第1回 「レッテル貼り」をすれば、頭が悪くなる!

レッテル貼りってなんなんだー?

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・じゃあ、そもそもレッテル貼りって何なんでしょう皆さん気になりますよね? そこでわかりやすい説明を用意しました。ちょっと下を見てください。

・レッテル(蘭:letter)とは、商品に貼りつけるラベルのオランダ語。

・転じて、偏見に基づいてある人や物事をなんらかの一言で片づけ、ステレオタイプに押し込むことで、対象を単純化・矮小化する行為全般を「レッテル貼り」と呼ぶ。個人が貼る場合もあれば社会が貼る場合もある。

――ニコニコ大百科(笑)より

 

・「レッテル貼り」に類似する言い回しとしては、「偏見を持つ」「ステレオタイプに当てはめて考える」「固定観念を持つ」「単純化する」「思い込む」「先入観で判断する」「都合の悪い情報を捨てて、都合の良い情報だけを選択する」などが挙げられます。

・レッテル貼りの本質は、「例外を無視する」という過ちを犯していることにあります。情報の平均値をとって考える、と言い換えることもできます。真ん中に近い値のみが価値を持ち、端っこの値は同調圧力の作用でレッテル貼りをされます。

・個人が貼る場合は「レッテル」という比較的剥がしやすいもので済みます。これが社会に押されると、「烙印」になります。

 

レッテルってのはこういう風に貼ンだよ―具体例―

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・「これだからゆとりは」「最近の若い奴は常識がない」「今どきの若者はなぜ消費しないのか」「若者の○○離れ」など。

ちなみにゆとり世代もゆとり世代で「これだから老害は」「最近の団塊は常識がない」「バブル世代ってなんであんなに浪費しまくってたのか」「若者の○○離れというけど、そもそも近づいてすらないだろ」などと好き勝手に言っている。お互いさまっちゃお互いさま。

 

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・サッカー日本代表がPK外した時・・・「駒野氏ね」など。駒野という選手のそれまでの貢献をすべて考えの外に捨て、駒野=戦犯というレッテルを貼る。

 

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・少年犯罪があったとき・・・「若者の心の闇」という片づけ方がよくされる。「今どきの若者は心の中に闇を抱えている→だから最近の若者は怖い」という図式。これをすることによって、「ウチの子供は闇なんてなさそうだな。よし、大丈夫。自分には関係のない問題だ」という安堵ができる。

・「リア充」「陰キャ」「ウェーイ系」・・・スクールカーストも、レッテル貼りのひとつ。怖いもので、一度レッテルを貼られると、そのカーストから抜け出すことは非常に困難。無理して頑張っても「あいつ調子乗ってね?」で終わる。

 

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・「○○厨」「××信者」・・・ネットでよく見る。相手方に「殲滅されるべきもの」というレッテルを貼り、自らの正当性を確認して安堵する。

 

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・関東大震災のとき・・・「朝鮮人が井戸に毒を投げ入れた」

・黒死病(ペスト)が流行したとき・・・「ユダヤ人が井戸に毒を投げ入れた」

歴史は繰り返すの実例。レッテル貼りって怖い。

 

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・「あの団地の子とお友達になっちゃいけません!」・・・悲しい実話。

 

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・「あのひとは変わっているね」・・・奇人変人のレッテル貼りもよく見ますね。たまにひっくり返って鬼才天才になりますが、どのみちレッテルを貼られていることには変わりありません。

 

・「すぐにレッテル貼ろうとするやつってバカだよな」「あ、お前いまレッテル貼った」

 

など。

 

レッテル貼りをすることによる効用

物事を単純化してとらえられるので、精神的に楽ですし、判断がスピーディーになります。

・あきらめもスピーディーにできます。「自分は地頭が良くないから」「どうせ失敗するに決まっているから」「自分なんて、告ってもフラれるに決まっているから」という理由が実に簡単に作成できます。

 

・頭のいい人はレッテル貼りを極力避けようとします。すると、世界を複雑なまま把握しようとするので、疲れます。頭を使います。精神を病みます。ひょっとしたら、レッテルを貼りまくって能天気に生きる方が幸せなのかもしれません。

 

・レッテル貼りは、世界という「よくわからないもの」に対する恐怖心をやわらげてくれます。自分にとって住み心地の良い世界を作る糸でもあります。

・ぶっちゃけ、レッテルを貼ることなしに考えるということはできません。単純化して考えないことには、この世界は複雑すぎて把握できないのです。

 

 レッテルを貼りすぎるとどうなるか

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・当然の帰結ですが、安易にぺたぺたレッテルを貼るクセが付いてしまうと、まともな判断ができなくなります。長いものには巻かれろの精神が身に付きます。つまり、自分で判断し行動するだけの頭の良さが失われることになるんですね。独立不羈なんて夢のまた夢です。

・資本主義社会では「使われる側」にまわることになります。広告というレッテルをそのまま受容する人は、金を払わされる側に立つことになります。水素水が流行しましたが、あれも「水素の入った水→体に良いに違いない」というレッテルが貼ってあるものです。

・ただし、対人関係における損害は少ない。世の中の多くの人は、レッテルを貼ることを楽しんでいるからです。「噂話」なんかはその最たるものです。

 

まとめ

・以上みてきたように、レッテルを貼るという行為には、頭を着実に悪くする効果があります。そしてさらに面倒なことには、かなりの中毒性があります。自分にとって都合の良い世界を編成できるからです。

・ただし、レッテル貼りには精神を安定させるという効果があるので、そこだけ利用しましょう。

・レッテル貼りをなるべくしない人になるためには、「あっ、いま自分はレッテルを貼ったな」という自省ができるようになることです。まずはそこから。この記事を読んだ以上、その感性が芽生えているはずです。

 

 

・頭が悪くなる方法その1「レッテルを貼る」、いかがだったでしょうか。

レッテル貼りは人の性です。

あの釈迦ですら「女とは哀れな存在である」というレッテルを貼っているのですから、そこから完全に逃れ出ることは不可能です。

しかし「レッテル貼り」は、そのパターンを把握し、自省し、良い点だけを利用することができれば、生きていくうえで大きな助けになってくれます。

 

この記事が、あなたのお役に立つことを願っています。

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