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アームガード、フェイスガード、プロヒッター…「安心感」は買える!
ぼくのかんがえたさいきょうのだしゃぼうぐ
「デッドボールが怖い」は結構バッティングに影響する
野球選手にとって「デッドボールが怖い」という恐怖は、ほとんど本能的な反応です。
左対左、出所の見づらい左のサイドスローのストレートが左打者の顔面を直撃して、戦線離脱。
剛速球右投手のすっぽ抜けたストレートが、振りに行った右打者の手首を直撃して骨折、全治二か月。
インハイを攻めに来た「ひげそり」があばらに直撃。痛いのなんの…
最近はNPB・MLB・アマチュア野球全てのカテゴリーにおいて平均球速もグングン伸びていますが、
打者の反応速度自体には限界があります。
昔の選手はヘルメットどころか帽子で打席に立っていたわけですが、現代野球は速球と高速変化球全盛の時代です。
球速が上がれば上がるほど避けにくくなり、当たった時のダメージも大きくなります。
怖くなるのは当然のことです。
しかし、0.01秒がモノを言うバッティングという競技では、その「ボールが怖い」という無意識的な逃避反応が命取りになります。
今回は、その
「打者の恐怖心をできるだけ取り除くような打者防具の装備法」
を考えてみました。
「フル装備」を考えてみる
現在市場に出回っている打者用防具をフル装備すると、こんな感じになります。

①フットガード
→自打球・投球の直撃を防ぐ。足の甲も守れるものだと安全性が高い
②アームガード
→投球の直撃を防ぐ。MLBではエボシールドやベルガードが流行っている印象
③フェイスガード
→投球の顔面への直撃を防ぐ。MLBではスタントン選手などが着用して注目。NPBでも流行しているが、アマチュア野球ではほとんど見ない
④手の甲ガード
→手の甲への死球から手を守る。大谷翔平選手が着用していたことで有名
⑤プロヒッター
→死球対策ではないが、押し手の親指にはめることによって「詰まった時の衝撃」を大幅に緩和する。要するに詰まっても痛くなくなる。アレックスロドリゲス選手や新庄剛志選手などが愛用。
⑥マクダビッド(両手or押し手)
→死球対策ではないが、押し手に装着することにより、手首を固めてボールに対する衝撃の強さを確保する。
引き手については、引き手の手首を痛めた打者が使用することが多い。中村剛也選手や中島裕之選手などが印象的。親指部分を外して使用するケースも
⑦アームスリーブ(押し手)
→スタントン選手などが使用。主に押し手に着用。本来は送球の際に肘が痛い人用だが、バッティングでも押し手側に装用することでなんとなく「頼もしさ」が出るとのこと
フル装備すれば、こんなところでしょう。
<番外編>
・グリップテープ
→死球対策ではないが、握ったときのフィーリングが良くなると感じる人が多い。詰まった時の衝撃緩和にもなる。硬式木製バットにテーピングする選手もいる。MLBではリザードスキンという派手なガラのものが流行
・リストバンド
→腕に付けておくことによって、前腕部への死球から腕を守ってくれる(かもしれない)
おわりに
これくらいフル装備すると、クリケットの選手か、特殊部隊の隊員かと見まがうほどの重装備になります。
当たった時に痛いのは、せいぜい投手側のあばらか、太ももくらいです(背中やお尻は痛覚が鈍いのでそれほど痛くないはず)。
もちろん、「ゴテゴテした装備をすることによるフィーリングの変化」と「ボールへの恐怖心が薄れることによる思い切りの良さの向上」とを天秤にかける必要があるでしょう。
ただ、「とにかく痛いのが嫌だ!」という人は一考の余地があると思います。
では、またこんど!