目次
- 1 「野球に活きる解剖学を学びたい」人のための書籍紹介
- 1.1 解剖学は難しくないし、勉強しておくとあらゆる分野に応用が可能!
- 1.1.1 「野球に活かせる解剖学」という観点から
- 1.1.2 これ以上によくまとまった本は多分ほかにない:『プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典』
- 1.1.3 本格的にやりたい人向け:『プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論・運動器系 第3版』
- 1.1.4 ネットで一番使える解剖学:「筋肉.guide」
- 1.1.5 最近のアプリはすごい!:Apple製品持ちの人には解剖学アプリ「ヒューマン・アナトミー・アトラス2019」もおすすめ
- 1.1.6 辞書的存在として『筋肉のしくみ』or『ヒューマン・アナトミー・アトラス2019』を手元に置いといて、あとは随時Google画像検索経由で筋肉.guideに飛ぶようにするのがおすすめ。あとは随時新しい本を読んでいくことによって、解剖学的な知識を定着させていく
- 1.1 解剖学は難しくないし、勉強しておくとあらゆる分野に応用が可能!
「野球に活きる解剖学を学びたい」人のための書籍紹介
解剖学は難しくないし、勉強しておくとあらゆる分野に応用が可能!
「野球に活かせる解剖学」という観点から
野球関係の人が「解剖学を勉強したい」って言うときに、
その人の中で本当に意図されているのは
(耳の解剖とか内臓の解剖学とかは二の次でいいから)「筋肉や腱や関節についてのまとまった情報が欲しい」
だと思うんですよね。
野球をやっていると、いやでも「ローテーター・カフ」とか「棘上筋のインピンジメント」とか「インナーマッスル」といった言葉を頻繁に見聞きしますが、
じゃあ、
具体的にローテーターカフって何? 棘上筋ってどこにある筋肉? インナーマッスルって具体的にどの筋肉? という問いに答えることはできますか?
ということです。
おそらく、指導者のみならず選手の間にも、こういった知識や情報に飢えている人は多いのではないでしょうか。
現役の選手でも、せめてオフシーズンくらいは、こういった「野球に活きる解剖学」的な知識を仕入れる時間を確保してもいいんじゃないかなあ…と思います。解剖学のほかには、基礎的なトレーニング科学や、栄養学・生化学などですね。解剖学やトレーニング科学などをある程度知っておくと、自分の行動の指針を立てるときにも何かと役立つものですし、ヘンテコな情報に惑わされて時間とお金と労力を消耗する可能性もグッと下がりますからね。
そこで今回の記事では「野球に活きる解剖学」という観点から、おすすめの情報源や書籍を紹介します。
これ以上によくまとまった本は多分ほかにない:『プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典』

手元に置いておく本としては、これがベストなのかなあという感じがする本です。
『プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典』。
学術的な厳密さまでは求めないので、とにかく「筋肉・腱・関節についての、まとまっていて正確な情報」が欲しい人向け。
これ一冊を手元に置いといて、気になった時にパラパラとめくってみるという辞書的な用途なら、これ以上の本はないです。
中身はこんな感じ。


値段も手ごろです。これが1500円プラス税とは…。
本格的にやりたい人向け:『プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論・運動器系 第3版』

美しい本です。
かなり詳細な情報が網羅されています。
筋肉・関節・腱・骨格についてのたいていの情報はこれ一冊に詰まっています。
ネッター解剖学やグレイ解剖学も良いんですが、このプロメテウス解剖学アトラスのほうがスポーツ系の情報源としては優れていると思います。
ただ、かなりデカめ・厚めの本で、ここまでくるとPTやOTの人、トレーナーの人向けかなあ?と思います。
眺める分には楽しいですし、情報量も相当多いですが、辞書的な使い勝手でいえば『筋肉のしくみ・はたらき事典』が勝ります。
ネットで一番使える解剖学:「筋肉.guide」
「〇〇筋ってどんなのだっけ?」と感じたら、まずはググるのが一番早いです。
個人的には、「〇〇筋」ってGoogleで調べたら、そのまま画像検索に飛ぶのがおすすめです。
やっぱり、ビジュアルでイメージをつかんでおくとまったく違いますからね。

いろいろと画像が出てきますが、基本的に一番使い勝手が良いのは「青い線で囲ってあるような画像が載っているサイト=「筋肉名称を覚えよう!」(または筋肉.guide)」です。
どんなときでも画像検索の最上位クラスに出てきます。
画像検索で出てくる画像を見るだけでも、「筋肉の図と、筋肉の起始停止の名称」という必要最低限の情報を把握することができます。
より詳しい情報が知りたかったらサイトに飛びましょう。
「〇〇筋ってどんなのだっけ? → googleで画像検索」
のサイクルをしょっちゅう繰り返しているうちに、だんだん知識が定着してきます。
最近のアプリはすごい!:Apple製品持ちの人には解剖学アプリ「ヒューマン・アナトミー・アトラス2019」もおすすめ
最近はこんなアプリも出ています。
「ヒューマン・アナトミー・アトラス2019」(Appleストア)
使いようによってはプロメテウス解剖学アトラスよりも良いかもしれません。


直感的に操作して、人体を自由自在に「解剖」できてしまいます。
これで3000円というのは安すぎるのではと思わないでもありません。
iPadやiPhoneをお持ちの方はご検討を。
辞書的存在として『筋肉のしくみ』or『ヒューマン・アナトミー・アトラス2019』を手元に置いといて、あとは随時Google画像検索経由で筋肉.guideに飛ぶようにするのがおすすめ。あとは随時新しい本を読んでいくことによって、解剖学的な知識を定着させていく
総合的にいえば、
解剖学の知識を入手・定着させたいなら、
こういうやり方をおすすめします。
1.辞書的存在として『筋肉のしくみ』or『ヒューマン・アナトミー・アトラス2019』を手元に置いといて、あとは随時Google(画像検索経由)から筋肉.guideに飛ぶようにする
2.あとは随時新しい本(バイオメカニクスやトレーニング科学系の本など)を読んでいくことによって、解剖学的な知識を定着させていく
これならバランス良く情報を利用・知識を定着させられるはずです。
というか、野球で求められる解剖学の知識はだいたいこれで間に合うと思います。
2.についてですが、やっぱり、解剖学の知識は実際に使ってナンボなところがあるんですよね。
日がな一日解剖学の本とにらめっこするより、
バイオメカニクスやトレーニング科学の書籍などを読んでいくときに「解剖学の知識を使う」ほうが、
アウトプット効果によって知識の定着も進みますし、実際上の利益も大きくなると思います。
ちなみに、トレーニング科学のまとまった情報を得たい方には『山本義徳業績集シリーズ』と『NSCAストレングス&コンディショニング』(またはJATIのもの)がおすすめです。こちらもご検討を。
では、またこんど!